どす黒いタール、あるいは金色の蜜のように粘つく――
- ★★★ Excellent!!!
逆賊が潜む隠れ里。その一切を焼き尽くす。
猜疑心に囚われた王の命にも忠実に従う男であったが、その里で自分の師を見かけ――
古風な言い回しの中に、高貴さとその中にある苛烈さを感じ取れる短編作品。
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この作品で描かれている感情の強さは並々ならぬものがある。
ただその発露を「強い言葉」という形ではなく、雅さすら感じられる言葉選びによって為しているので、
表向きは穏やかに、けれども「既に手遅れ」である点が強調されている。
荼毘の最中のような作品だった。