蠱惑的な怪談も、一歩踏み込めば悲痛な肉声に

半ば廃村と化した九州北部の限界集落に唯一住み続ける美しい娘と死期が近い母が隠す、異端の信仰を巡るミステリホラー。

洒落怖を下敷きにしているとのことで、ネット黎明期から過渡期の「世界には人智を超えた暗部が隠されていて何かの拍子にアクセスできてしまうかもしれない」という仄暗い期待が呼び起こす惨劇がよく表されている作品でした。

因習村怖いでは終わらない、そこに縛られる人間の悲痛さが肉感を持つ描き方もよかったです。

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