第123回 書籍を作りたい(3)
今年の一大事業、アンソロジー編集の話題です。
東京銀経社アンソロジーの話ですね。
思えばアイデアを考えたのが今年2月ごろです。募集要項をXで告知して大きな反響がありました。10月まで自分のなかでどれだけイメージを具体化できるかが鍵になりそう、そう思い、illustratorのソフトを導入します。5月頃からアンソロジーの表紙が、もしあったらというイメージを膨らませる作業に入りました。そのころの様子がこちらです。( https://kakuyomu.jp/users/This_is_The_Way/news/16818093077355183524 )自分の得意とするSFが集まってしまったらという想定のもと、宇宙をイメージした謎の構造物がメインになっています。
このころには別に次のようなビジュアルも考えていました。( https://kakuyomu.jp/users/This_is_The_Way/news/16818093077465260124 )この頃はちょうどpixivのコンテスト真っ只中でした。様々な作品を読み、そのイメージを吸収している段階でしょう。こちらもその流れを汲むものです。( https://kakuyomu.jp/users/This_is_The_Way/news/16818093077570874404 )
ソフトウェアの扱いに慣れつつ、イメージを具現化する作業は楽しいものでもありました。
こちらは7月ごろの近況ノートです。( https://kakuyomu.jp/users/This_is_The_Way/news/16818093081771825004 )SF以外の作品も集まり、確かな手ごたえを感じていたのもこの頃ですね。10月ごろには最終日にたくさん応募作が集まったらどうしようなどと考えていました。
じっさいに最終日は4、5作の作品が一挙に投下されたので焦りました。どれもSFとしては見るべきところがありつつも、ただエンタメとしては難が目立つ作品が多かったです。レギュレーションエラーの作品が一点ありました。
選考自体はスムーズに進みました。それほど迷わなかったですが、全体のページ数概算が難しかったです。じっさいに手に取られた方はお分かりでしょうが、できたのは京極夏彦のような分厚い本です。募集要項で募集した字数だと16作は多すぎた計算です。
次回、アンソロジーの募集があるときは8作程度を目安にしたいと思いました。
編集作業はかなり大変でした。原稿の段階で整えられていない原稿が数点あり、少々苦労しました。またレイアウト時には繋がっていたダッシュが繋がっていなかったり、フォントによっても表示が違うのだなという学びがありました。
ルビが頻出する作品が大変そうだと思われる方もいますでしょうが、ルビ自体はそれほど大変ではなく、それ以外のダブルチェックをかけても漏れるミスをどう減らすかが課題になりそうです。
表紙について表題作のイメージをAIに描かせてから、デザインに取り掛かりました。イメージスケッチを取り、何度も修正、あるいは書き直しを経て、今の形になっています。表紙は全体を読んでから見るとまた違った趣に見えるように考えてみたつもりです。表紙のレイアウトは東京創元社の年刊日本SF傑作選のレイアウトを参考にしました。執筆陣の名前がズラッと並ぶのはこのイメージが大きいですね。
発送段階でも学びの多かったです。作者様へはレターパックプラスで郵送しました。レターパックプラスが比較的厚いものでも対応可能だということと発送費が思いのほか、かかったというのが感想です。でもpixivのサービスを使っても同じくらいの送料ですので、気にしないでくださいね。さらに宅急便コンパクトで荷物を送るというのも初めての経験でした。コンビニエンスストアで多くは対応してくれるのですが、ふだん宅急便も使わないので、いろいろこの年齢で学ぶことが多かったです。
費用面は自宅通販では盤石にすべきですね。
執筆陣のみなさんには様々な面でアドバイスや参考意見を伺いました。作業中に良い気運に恵まれたと思いました。それに校正段階にも的確な意見を言っていただけて良かったと思いました。また執筆陣からのメールの際にいただいた言葉が毎回うれしく、書籍を作っているのだという実感が湧きました。ありがとうございます。
商品登録後、ごあいさつに文学フリマ東京39に行ったのも良かったようです。東京銀経社アンソロジーを手にしてくれた方も少なからず、そこでご挨拶した方たちでした。どんな人たちが私の作った本を買うか、顔を見ていたのは強い要素でしたね。
またSNSでの声も心強かったです。ハッシュタグを作って感想を言ってくれる執筆陣のみなさんの声が素晴らしかったです。
今年は人に恵まれた良い年でした。東京銀経社アンソロジーはのこり一冊です。年内でなくなってしまうかもしれませんが、年末年始の読書にいかがでしょうか。最後は宣伝で終わろうと思います。こちらのページに表紙が載っています。( https://kakuyomu.jp/users/This_is_The_Way/news/16818093089534930770 )
書籍化される作品、書籍化されない作品 カクヨムSF研@非公式 @This_is_The_Way
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