世界は広い、それ故に狭く

──かつては人間、エルフ、獣人、ドワーフ、妖精に竜や人魚...多種多様な種族が共存していた。

だが、たった二人が試みた心中によって平穏は赤黒い血に染め上げられた。

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『リュカ』は聖なる森の川沿いにてエルフの青年『ランドル』が木に寄りかかっている所を発見した。別種族との交流は避けるべきと言い付けられて育ったものの、リュカは構わず彼の元へ駆け寄った。

その日以来度々密かに顔合わせを繰り返す二人の間には確かな絆が芽生え始めていた。

ある日リュカが『平和の聖地』たる場所の夢を見たと語り、それにランドルはこう返す。

「…君の言う平和の聖地、行ってみないか？」

リュカが夢見た『平和の聖地』を共に探求するべく、二人は一夏の冒険へと向かった。