ウィルス、ヒト、殺し合い。悪魔のゲーム、ここに開幕!

海上の船に集められた十人の少年少女。彼・彼女たちはウィルス性疾患に罹患しており、それは症状が進むと人を襲い、食らい、やがて死に至るという危険なものだった。船から脱出する手立てはない。このままでは各人の意思に関わらず、殺し合いが始まってしまう――

不夜病とは何か?
はじめに語られるその症状には絶望しかありません。それでも、少年少女たちは生き残るために懸命に足掻きます。
不安と緊張に満ちたサスペンス、徐々に変化していく人間関係(人間ドラマ)、ゲノム編集などのSF。専門的な描写に、数々の真相。
常に動き、興味をひく物語からは目が離せません。
ネタバレを考慮してレビューにはこの程度のことしか書けないのですが、本当に様々な要素たっぷり、かつ、手の込んだストーリーで、とても読み応えがあります。
まずは読み始めてください。作り込まれた物語に、きっと驚かされますよ!

また、細部から作者様の意図や意味を感じられるところも私には魅力的でした。
物語をトコトン読み込みたい方、細かな考察が好きな方はそういう部分でも楽しめるのではないでしょうか。

もっともっとたくさんの方に読まれてほしい!
そして読了者同士で感想を語り合いたくなるような、読んだ者に噛み痕を残す素晴らしい小説です!

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