第二話:あとがき
そんなわけで第二話です。
作るのに時間がかかり、フォロワーさんに下読みを泣きつきました。フォロワーさん、いつもありがとうございます。多大な感謝をお捧げ致します。
<裏設定>
・現人神の一族 八雲家
八雲家は神の血を引いてるという噂があります。魔眼以外にも不老・任意の性転換という特典があるからです。
八雲一族は男・女・両性具有・無性別を行き来できます。だからみんな好きな名前と好きな一人称と好きな姿と好きな服で好きに過ごしています。そんなわかりやすい神秘が目の前にあるので現人神の一族として崇められてます。
柑橘市には両性具有がまあそこそこいます。じゃあなんで八雲家が現人神とされてるかというと、魔眼と不老と任意性転換能力があるからなんですね。
緋真も性転換能力と不老を受け継いでます。他の美録はわりと能力が弱めなんですが、緋真は祖先帰りしたのか、かなり八雲家に近い存在です。これで魔眼があれば緋真が嫌がっても八雲家養子に組み込まれていたでしょう。八雲家は八雲の姓を持ってればどんなに血が薄くなろうとワクワクスペシャル特典パックが付いてきますからね(逆に美録家は八雲の血を引いてるけど、八雲の姓を持たないので魔眼持ちは全く生まれない。皆無じゃないが)。
ここらへんの設定は本編でもいつか出します。
個人的には学園モノじゃない限り、レギュラーキャラの成長を一括で止められるととても助かります。時系列表を作らなくて済むので。
あと性転換可能にしておくと性別誤認トリックや叙述トリックが使えて便利です。
・八雲で魔眼でイメージカラーが紫…?
偶然です。
偶然だ。
本当だ。信じてくれ。本当に本当に信じてくれ。私も二話書き上げた後で顔が青ざめた。
偶然なんだ。
馬鹿野郎!!!!私の本気の蓮メリ概念はこんなもんじゃねえ!!!いつか絶対見せてやるからな、見てろ!!!!!!!!
なんなら八雲縁っは元をただせばクトゥルフ神話TRPGで造った
ハルナはもう死んでるけど、縁はまだ生きてるからいつかクトゥルフできる人はいつか会ってやってください。
・豊子について
いやなやつです。
当初は久子とキヨの想いを知った上で、新に「二人に近づくんじゃねえ、ブッ飛ばすぞ」って気持ちで略奪婚チャレンジしたっていう設定にしようとしてたんですが、文字数のため泣く泣く削っていやなやつにしました。
彼女はドイツ人(父親)とのハーフです。しかし父はあっさり豊子母と豊子を捨て、母も関東大震災で死亡。誰にも捨てられたくない豊子は愛されるため、必死に身を飾り立て背伸びし続けています。
一方、久子は頭も顔も並以下です。けれど母親から(歪だけど)期待されており、そのままの久子を愛するキヨがいます。豊子が欲しい物を全部持ってる久子です。
だから本当は、豊子は久子になりたいんです。強烈に憧れてます。自分の理想像なんです。でも妬ましい。屈折した思いを抱えてます。
つまり「私はアンタのこと気に食わないけど、アンタが落ちぶれるのは嫌。アンタは一生私のムカつくアンタのままでいて。嘘。嫌い嫌い大嫌い全部壊してやりたい。いや、やっぱりずっと手の届かないところで綺麗に笑ってて」というアレです。
その結果、豊子は久子から距離を置くことにしました。視界に入らなければ情緒めちゃくちゃになることないし、久子を傷つけることもありません。だから京都で働き始めたんです。
三ヵ月前、官僚の未来が約束されてる(当時の東大生はそういう扱いです)金持ちスーパーダーリン(美青年)が久子に求婚したと聞いて、脳味噌の血管ハチ切れるくらい妬みました。
でも、すごくほっとしたんです。
久子は自分の理想なので。
ところがどっこい、久子の結婚準備のため(渋々)帰ってきたら、当の久子は腹デカくしててキレました。
「あ、あんた……男遊びしたの…?!あんなに良い婚約者がいて…?」
「私が欲しい物全部全部持ってて、それを平気で蔑ろにするんだ…?」
「じゃあ私に寄越しなさいよ!!そんなにいらないならさぁ!!」
……という思いの発露が新への誘惑になりました。
でももう誘惑しないでしょうね。新はもう久子の物じゃないので、欲しがる理由がないんです。ほほ。
最後、豊子がぐちぐち言いながら手厚く久子の世話を焼いたのは、打算や嫌悪はあるだろうけど、根底にあるのは久子への強烈な憧れです。自分の理想像が惨めに落ちぶれるのは誰だってイヤでしょ。豊子がキィイイイッ!!しても揺らがない久子に、一番安堵したのは豊子です。
だから、もう二度と会うことはないでしょう。
久子は豊子を忘れても、豊子は久子を忘れません。
久子って、キヨと豊子の人生にクソデカ爪痕を残したファム・ファタルなんです。
わるいおんなだぁ。
大正写真家は心霊写真ばかり撮る ぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺ @hagoromo_amatu
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