まず思ったのは「もっとたくさんの人にこの作品を知ってほしい」と、言う事。読み初めてすぐに中世イングランドの情景が退廃的な美しさを持つ映像と共に浮かびました。これだけでも充分だけど、読んでいくにつれて作品から伝わる美しさと怖さ、そしてどうしようもない哀しさに惹き込まれて一気に最後まで読ませて頂きました。また、淡々とした筆致も良く合っていて…本当に何て優しくて悲しいんだろう。それらを美しい世界で包み込んでいるこの作品の価値が一人でも多くの人に伝わることを願って、レビューを書かせて頂きます。
二十世紀初頭、英国の田舎町にある『魔女の貸本屋』。その貸本屋は、若い夫婦を装った魔女と使い魔のお店です。 魔女はお客の子どもに、とある本を読み聞かせてあげます。 どんな内容の本かというと、恐ろしくも悲しい妖精に関する物語。 本作はファンタジー×ホラーの短編で、作中作を取り入れた構成といい、作品の雰囲気作りといい、物語としては短いながらも、とても読み応えのある作品になっています! おすすめです!!
それもこれも、絶妙な語り口と巧妙な構成のゆえである!
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