主君ハイリアルが伝説の殺人鬼「ドマーラルシズト」を追うシリアスな冒険譚と、極度の怖がりであるメイドのレイリーリャが抱く「日常的な悩み」のギャップが魅力だ。 世界を揺るがす「越理(えちり)」の存在が語られる一方で、レイリーリャは慣れない乗馬やスプーンの置き方に命懸けで苦悩する。 騎士の逃亡や魔物の襲撃といった過酷な現実に対し、保身と義務感の間で揺れ動く庶民的な視点が独創的である。
本格的なファンタジー設定と、等身大のキャラクターの対比を楽しみたい読者。主従関係における認識のズレや、心理的な駆け引きに興味がある層におすすめできる。