主人公の永遠は高校生。
とある理由により、引きこもり生活を送る彼の前に、ある日突然、全裸の美少女が現れてこう言います。
「わたしは、永遠の味方ですっ‼」
という掴みバツグンの冒頭で始まる本作。
彼女が向ける好意に最初は戸惑う永遠でしたが、次第にその屈託ない明るさに心惹かれていきます。
しかし、彼女の助けを受けて少しずつ己の「病」を乗り越える永遠の前に、あまりにも過酷な現実が立ちはだかり……!?
彼女に隠された秘密。
そして永遠に課せられた使命とは。
話が進むにつれて徐々に明かされていく真実に、誰もが息を呑み、そして感動することと思います。
「現代の弱者」と呼ばれる少年が、傷つき、つまずき、己の弱さに打ちひしがれながらも、人々の暖かさに背を押され、過去を乗り越えていく。
自らの弱さを克服するのではなく、受け入れ共に生きる強さ。
こちらの作品は少年少女の繊細な心の機微を丁寧に描き、彼らの心情に時に涙し、時にニマニマしながら、ド派手なSFバトルで締める!
最高に興奮して、最高に感動するSFヒューマンドラマ大作です!
引きこもりの少年を救う、という暖かいテーマに溢れた作品です。
瑠璃乃というキャラクターは愛らしく、読者の共感も呼べるのではないでしょうか。
特に、永遠の心理描写が丁寧で、永遠を応援したくなることこの上なし!
ストーリーの流れも、弱い心を持つ永遠が少女と手を取り合いながら巨大な敵に立ち向かう、という王道エンタメストーリーです。
SF素人の私に気の利いた表現が出来ず大変遺憾なのですが💦💦
パワードスーツとか、戦う少女、巨大な敵との戦闘……などなど、大変熱い要素が盛りだくさんですので、是非とも読んでみてください^^
かつてのトラウマにより外へ出られなくなってしまった主人公の永遠が苦悩しながらも新しい一歩を踏み出し、信頼できる人に囲まれて自信を取り戻していく、そんな温かなお話です。
この作品の特筆すべき点は、永遠の心情が丁寧に描写されていて感情移入することができることです。
過去に受けた心の傷、現在の迷いなど繊細な永遠の内面が手に取るようにわかります。
永遠のパートナーとなる少女、瑠璃乃も快活で好感が持てます。永遠を懸命にサポートし、勇気を与えられた永遠は次第に彼女のために、と前向きになっていきます。
二人が互いを信じ合い、手を取り合って大きな敵に向かう姿は微笑ましく、応援したくなりました。
ラストまでとても楽しく読むことができ、読後感もじんわり素敵なお話です。
ひきこもりの少年・林本永遠と、突然現れた謎の美少女・瑠璃乃との出会いと、永遠の過去のトラウマを巡るストーリーです。
まず永遠のひきこもりになった経緯が丁寧に描かれており、主人公への共感を抱かせる導入になっていると思います。いじめや裏切りによる心の傷が生々しく描写され、胸が痛くなるような印象を受けました。
一方で、唐突に現れた美少女・瑠璃乃が永遠を慕っているようで、二人の今後の関係性の変化に期待が持てます。彼女の明るさが、永遠の心を少しずつ開いていくのかもしれません。
また、トラベルトレーラーに乗った博士と弥生という謎の人物達も登場し、永遠の脳の特殊性について語られるなど、SF的な要素も絡んできて物語に深みが出ています。彼らの目的や、永遠の秘められた能力とは一体何なのか気になるところです。
主人公の心情の機微や周囲の状況が丁寧に描写されていて、これからどのように物語が動いていくのかワクワクさせられました。ひきこもりの少年の心の再生というシリアスなテーマと、美少女やSF設定といった華やかな要素のバランスが絶妙で、次の展開が楽しみな作品だと感じました。
本格的なSFなんですが、根本に流れるのはヒューマンドラマかな? と思える小説です。
いや、これはやっぱりSFじゃないですね、ヒューマンドラマかなぁ…‥。それくらい最後のシーンは泣けるのです。もう、最終話の最初500文字で涙腺が崩壊します。ほんと、それくらいいい感じなのです。
ということで、この小説のご紹介。前述のとおりSF設定の世界観ですが、どちらかというと読み味は現代ドラマかな? それくらいキャラが立ってる気がする小説です。でも、読み味は、地の文が多いわりにあっさりとしている不思議な小説です。
えっと、この物語のテーマは主人公の成長。支えてくれる人の尊さ、人を信じる心のすばらしさ。そんなものがぎゅっとこの小説には詰まっています。そして読み進めるうちに自然と心が温かくなっていき、最終話でそれが一気に爆発する感じかなぁ。ほんと、最後のシーンがいいのです。こんないいラストシーンみたの、ほんと久しぶりでした。この小説は是非最後まで読んで欲しい。そんな気持ちでいっぱいです。
この作品は近未来のお話であり、非常に練り込まれた設定のSFなのですが……。
SF的なガジェット満載のバトルシーンは迫力がありますし、もちろんそこも魅力の一つなのですが本質はそこに無い気がします。
主人公の永遠は引きこもりで対人恐怖症な超内気な少年です。
物語の前半は、そんな主人公を献身的にサポートしてくれる美少女瑠璃乃ちゃんのおかげで、少しづつ永遠が救われていく展開となります。
お話が進むと徐々にその関係が変化していき、なけなしの勇気を振り絞った永遠が暗闇から瑠璃乃を救ってあげるようにもなっていきます。
いろんな試練を乗り越えながら、二人が真のパートナーになっていく過程がとても感動的で、胸をうちます。
とてもすんなりと物語の世界に入り込める作品でした!
主人公が初見でポツリと呟いたと思ったらその後もさらに口にするあたり「そこに」目が釘付けになったのだろうな・・・と!
そしてSFということで構える必要はまったくない作品に思えます!
魅力的掴みもさることながら、あらすじに作者様の配慮が見えており動線が読み手に可視化されているため、世界観と設定を拾いながらも物語を追いかける視線がブレることはありません!
ですが、視線はブレることはありませんが感情の揺さぶり方はとても・・・
随所で挟まる現実を口にするところは、主人公だけでなく読み手にもとても響き、主人公の背中をグイグイと押したくなる場面も・・・!
展開の緩急がとてもきっちりついているので、歯ぎしりしたくなる場面と、頬を緩ませて頬杖と共に眺めたくなる場面でとても差が激しく感じられるのも魅力といっていいでしょう!
すでに完結しており、私もこのレビューは完結後の余韻に浸りながらかいています。
この物語の主軸である弱者がどのような軌跡を残したのか、結末を迎えたのか、手掛かりになるようなレビューは書いていないはず・・・!
なので、ぜひともみなさんご自身の目で現代の弱者が戦う姿をみていただきたいです!
優しすぎる故の優柔不断と生まれもって背負った身体的症状に全てを諦めていた少年。そこへまるでカギと穴がピッタリ合ったかの様なSF的ハイファンタジーの出逢い。
突如顕れた奇跡の少女、反応思念体的な唯一無二の存在がどこ迄もトラウマを拗らす少年の絶望をすくい取ってゆく。
それでも根の深いネガティブをグズらせまくる少年。でも見方を変えればジレジレの恋愛物の変則型みたいなもので、それがやがて……
在りのままなのに互いを最高の存在にしてあげられる、そんな夢の世界を半分羨ましく思いながら、半分、もしかしたら自分の身の回りの大切な人たちも実はそれに近い存在なのでは、等と色々想いを巡らせる事に。
そして長大なクライマックスに浸れて。
心の弱さを憂う人こそ是非一読を。
希有な二人と一歩踏み出す勇気と爽快感、そうした優しい想いと思いやりに満ちた世界を見せてくれる作品です。