ひきこもり少年の心温まる成長物語

かつてのトラウマにより外へ出られなくなってしまった主人公の永遠が苦悩しながらも新しい一歩を踏み出し、信頼できる人に囲まれて自信を取り戻していく、そんな温かなお話です。

この作品の特筆すべき点は、永遠の心情が丁寧に描写されていて感情移入することができることです。
過去に受けた心の傷、現在の迷いなど繊細な永遠の内面が手に取るようにわかります。

永遠のパートナーとなる少女、瑠璃乃も快活で好感が持てます。永遠を懸命にサポートし、勇気を与えられた永遠は次第に彼女のために、と前向きになっていきます。
二人が互いを信じ合い、手を取り合って大きな敵に向かう姿は微笑ましく、応援したくなりました。

ラストまでとても楽しく読むことができ、読後感もじんわり素敵なお話です。

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