概要
憧れが、白紙の上を染める時。
初めて書き上げた作品に辛辣な感想がつけられた秋の夜。
モヤモヤとした気持ちを抑えられなくて、あたしは一冊の本を取り出す。
書かれているのは、有名なのか無名なのかも分からない昔のジャーナリストの紀行文。
そこには、あたしが白紙を染めるに至った憧れがあった。
モヤモヤとした気持ちを抑えられなくて、あたしは一冊の本を取り出す。
書かれているのは、有名なのか無名なのかも分からない昔のジャーナリストの紀行文。
そこには、あたしが白紙を染めるに至った憧れがあった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!貴方の気持ちが、人と人とをつなぐ
一人の、一つの気持ちの切り取り。それを飾らずに、あるがままに表現していたのが非常に魅力的でした。小説に限らず、創作をする方には自覚があるかもしれませんが、どうしても自分の作品を美化してしまいがちです。こんなにも精緻な作品なんだから、感動してほしい。深いメッセージを込めたから、読者が納得するのは当たり前。自作には誰にも真似できない素晴らしさがある、などなど。そうした気持ちもよくわかります。
ですが、本作からはそうした意図がまったく感じられませんでした。ただ、そこに気持ちがあって、一つの考え方がある。あとは読者が好きに感じるだけ、と。別に、突き放しているわけではありません。純粋に自然体なんです…続きを読む