とある一人の美しい青年をめぐる物語

古代ギリシャを舞台に描かれたギリシャ物語。
外伝にあたる今作品は、ギリシャ物語よりも過去を描いた物語です。

ギリシャ物語の主人公ティリオン。美貌の青年がいかにしてスパルタ国へと渡ることになったのか、ギリシャ物語の後編で主人公の口から明かされるのですが、今作品ではよりリアルに描かれています。

ストーリーや構成はさることながら、魅力に溢れる登場人物につい感情移入してしまうことも。それほどキャラたちの掛け合いがとてもたのしく、生き生きとしているのです。

しかし、この物語で描かれているのは楽しい場面ばかりではありません。
本編から外伝に入った方は、とある事件へと近づくにつれて胸が苦しくなりますし、未来がわかっていてもどうにかならなかったのかと、繰言を言ってしまいます。

本編のギリシャ物語でも愛について考えさせられましたが、この外伝ではより深く愛を感じました。

気になった方は本編からでも外伝からでも大丈夫!まずは読んでみませんか?
続きが気になって、気がつけば数ページを読み進めていた。きっと、その意味がわかると思います。

その他のおすすめレビュー

朝倉千冬さんの他のおすすめレビュー146