単なる「転移モノ」と言う言葉で一括りにされたくない傑作です。

職員室が異世界に転移してしまうというお話です。

教室、もしくは学校がまるごと転移してしまい学生たちがサバイバル生活を余儀なくされる――というものはそれなりに見たことある気がしますが、そういったジャンルにありがちな展開とはかなり趣が異なると感じました。

この作品は転移するのが職員室ですので、集団転移したメンバーの殆どが分別のある社会人の教師であるというのが特徴的な点であると思います。

三部まで読み進めましたが、仲間割れや派閥争いのようなものは見られず、主人公たちの行動は非常に理性的かつ、計画的です。

転移と言っても、昨今流行の転移モノではお約束であるチート的なものなどは一切なく、ファーストコンタクトでは現地人とのコミュニケーションすらままなりません。

仲間を思いやりつつ一致団結し、純粋に知恵と工夫で生き抜いていこうとする姿を応援したくなります。

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