概要
人間は瘴気を吸入することで、以下の『腐食症状』に段階的に侵されていく。
ステージ1 呼吸障害
ステージ2 全身の激痛
ステージ3 末梢から始まる感覚の麻痺
ステージ4 末梢から始まる肉体の壊死
ステージ5 意識障害、又は死
また、ステージ5の意識障害は脳や心臓等の中枢器官が腐敗した結果であるため、回復の望みはない。
冒険者ギルド『エクレア』で副団長をしている青年ジオ(18)は、その日、一年の意識障害から目を覚ました。
瘴気を浄化し人々を守るマザークリスタル、敵対する3つの国々、そして、ジオの腐食症状を受けない体質への変化……
その真実とはーー。
※注意
・ギャグとえげつない場面の寒暖差がたまにすごい時があります。
・戦闘員:人間 サポート:小動物 といった形で冒険を進めていくこ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!謎、秘密、闇、狂気、愛……そしてギャグ!
読み進めるごとに「面白い」「真実を知りたい」「先が気になる」という気持ちが強まる、練り込まれた、熱く、それでいて読みやすさも兼ね備えた御作品です。
物語の中核を成すのが『瘴気の領域』です。この中は「人が苦しみの末死ぬ」「死体が魔物と化す」「魔物がほぼ不死身となる」の三重苦の生き地獄であり、普通に侵入すればまず帰って来られません。
人々が住む主要地帯は瘴気と魔物を退ける『クリスタル』で守られているのですが、この「クリスタル」「マザークリスタル」という代物も、その本質が人類に利するものなのかどうか、いささか怪しい部分があるのです。
そして瘴気の発生により人類は団結するどころか、三つの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!仲間愛に笑いに支えられて
死なないのが不思議なくらい。腐食MAXの意識の無い状態で何故か生き延びていた主人公が。ケロっと何もなかったように目覚めるとこらから物語が始まります。
主人公を取り巻く登場人物たち、そう多くはないのですが、揃いも揃って、個性的でインパクト強の、良い奴らです。主人公が1番常識人の普通の人です(笑)
作中彼ら一人一人、背景やら人物像やらが浮かび上がるストーリーが練り込まれていきます。気がつけば、彼ら個々に思い入れや愛着を持っている、自分に気がつきます。
そしてヒトデナシ勢がもう本当に大好き。「人で無い」という意味で私が勝手にそう言いましたが。
我々の知る動物や魔物や爬虫類などが、普通に知性を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!瘴気の謎に立ち向かう、シリアスだけどコミカルなストーリーです!
平均的な身体能力にも関わらず、異常ともいえる努力でギルドの副団長まで上り詰めた主人公ジオと、その仲間達の物語です。
“瘴気”という、人間が生きるには過酷過ぎると言える環境の中でも、仲間の為に助け合うエクレアのメンバー達の姿に心を打たれっぱなしでした。
ストーリーはシリアスな場面が多い反面、個性的なキャラクター達のやり取りがとてもコミカルで面白く、見ていて全然苦しくならなりません!(本当に作者様の才能には、前作共々毎度脱帽させられます…!)
また、第3章からはもう一人の主人公も活躍するとのことで、今後も色々な謎が解き明かされていくのが楽しみです!! - ★★★ Excellent!!!重い世界観なのに思わず噴き出す!? センスが光る、ダークファンタジー!
人間の肉体を腐らせ、死体を魔物に変える。そんなおぞましい『瘴気』のわき出す世界で、人々はクリスタルによる浄化の地に逃れ、3つの領国に分かれて生きていた。その内の1つ、実力領フリューゲルでひとりの男が目を覚ます。1年間の昏睡から目覚めた彼は、次第に自分の体の異変に気づいていくのであった。
重い設定、展開、残酷な描写。苦悩や人間の暗黒面。シリアスに進行していく物語はまごうことなきダークファンタジーです。
しかし、その世界観に『シリアス』とは正反対の要素『コメディ』が共存しているのがこの小説の大きな特徴であり、魅力です。
とにかく登場するキャラが濃い! 日常パートはもちろんのこと、シリアスシーン…続きを読む - ★★★ Excellent!!!瘴気? 笑気? どっちだっ!
濃いです。
作り込まれた世界が。
躍動する人物たちが。
設定自体はとても真面目でリアルで暗い、はずなんですけど、それを全然感じさせないのは、妙なタイミングで変なやつが暴れだしてギャグ展開になってしまうから。
作者様がシリアスに耐えきれず、潜水から浮上して息継ぎをするかのごとくギャグをぶっぱなしてくるので、トコトンどんよりになるはずがないのです。
また、川崎のぼるの漫画じゃありませんが喋る動物たちも団員としてどんどん登場して、それも和らぐ雰囲気に一役買ってます。癒やされますっ。
なので安心して貴方も瘴気の世界へ、あれ、笑気の世界? どっち? まあいいや、同じだっ! - ★★★ Excellent!!!アホすぎるギャグと凶悪な瘴気が織りなす、狂気と腐食の世界へようこそ!
作者さまもご自分で言っておられますが、ギャグとシリアスのギャップがとにかく酷い!
ギャグパートからのシリアスへの崖展開では落差で心臓に負担がガッツリかかり、一番やっちゃいけないタイミングでギャグパートが始まります(笑。
もはや急転直下じゃなく急転落下。
瘴気による「腐食症状」の表現も半端ないエグさです。
一癖も二癖もある……というか癖しかないキャラクターたちも見どころです。
特に人外勢がいい!
ベヒーモスが一番好きです。
きっと好きになります。読めばわかります。
そして、全キャラクターの中で一番まともそうな顔をしている主人公ジオ。
個人的に、実はこいつが一番ヤバいと思います。
一見、…続きを読む