生涯を捧げるような大恋愛とはこういうものだ！

舞台も奈良時代、描写が細かく古文の詩なども詠みながら進めていくので、歴史物、と思われる人も多いと思います。そのぐらい世界観は素晴らしく時代を感じさせてくれます。

もちろんその要素も強いのですが、しかし、その実、このお話は、少女から大人になっても一途に一人の男の愛を求めて彷徨う女性の紛れもない恋のお話です。

襲いかかる数々の残酷な運命の中、耐え抜き、自分を磨き、友や仲間に支えられて、目にいつも強い光を放つヒロインの物語を、隅から隅まで読むことをお勧めします。