涙を流す怪物などいない――

読み終わって、すごく余韻に浸れる作品だと思います。
二人の少女が紡ぎだす物語と言えばほのぼのしたものかと思いきや、始まりは極めて不穏な空気感を醸し出しています。
それは物語が進むにつれて人間の都合で不当な扱いを受けた者達の叫びだということに気づかされていきます。
視点を変えれば、見ている者は同じでも全く違う物語ができていくのだというのを改めて思い知らされた感じです。

物語の最期はとてもきれいにまとめられており、二人の物語の続きを読者側が考えられるようになっていると思いました。

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