Case1まで読了時点でのレビューとなります。
開始から終了まで、そつがない、というか、スマートが過ぎる! と感じました。
導入で兜森くんが異能に目覚め、異能対策室に配属され、鳥町さんとバディを組み、最初の事件を解決する。
一連の流れにほとんど無駄がなく、スイスイ読み進められるだけのチカラがあるように思いました。
千室長や鳥町さんのキャラ付けも短めに印象付けてくるので、本当にわかりやすい。
また、ラスボスっぽいセーテンという人物を早めに舞台上に上げるのも上手いなぁと思いました。
文体も丁寧で落ち着いているので、全体的に安心して読めるな、と。
あと面白かったのは異能持ちの名前でした。
どんなところにでも入り込める薄井さん(身体が薄っぺらくなるのかな)とか、動物と会話できる畑さん(たぶんお名前は正憲)とか。
唐田透さんはもう、持つべくしてその異能を持ったんだろうな、という感じがあって、ちょっと笑ってしまいましたw
全体的に見てクオリティの高いお話で、ちょっとしたユーモアを混ぜつつ展開するので、誰にでもオススメ出来るような一作になっていると思いました。
日本人特有の遺伝子を持つ者にのみ稀に現れる《異能》。そんな異能を付与する力を持った御船百合子を教祖とする宗教団体「真日本人教」が誕生した。
巡査部長である兜森圭はあるとき、あらゆる物質を水に変える異能に目覚め、異能犯罪対策室に異動。そこで、ギャルっぽいしゃべり方をする鳥町璃子とバディを組むことになる。
異能×刑事の現代ファンタジー作品です。爆弾事件、焼死事件、たてこもり事件など異能者が引き起こした事件に、兜森と鳥町が挑んでいきます。ハラハラする場面や内容的にはシリアスな部分もありますが、コミカルに描かれているのでとても読みやすいです。
掛け合いも楽しく、事件の解決方法も異能ならではのユーモアがあってワクワクします。そして話が進んでいくと、いくつかの事件に繋がりが見えていきます。ミステリ的な要素もあってより期待が高まるのです。
とっても面白いです!ぜひみなさんも読んでみてください。
警察官の兜森圭は、ある日、あらゆる物質をすべて水にする《異能》に目覚めます。そして、異動先の《異能》犯罪対策室で年下だが階級が上の鳥町璃子と出会い、コンビを組むことになります。彼女もまた、異能者なのです。
舞台は、パラレルワールドの日本。男女バディが異能者による犯罪に挑む現代ファンタジーです。
典型的な警察官の兜森、キャリア組警察官で変人の鳥町とのやり取りがとても魅力的です。また、事件が解決していく爽快感と、伏線が次々と明らかになる驚きには、中毒性があります。
素敵な物語をありがとうございました。
(メモ、長編38、連載中、54話迄読了)
異能を付与された者と、そうでない者、そして異能に目覚めた者。
異能を付与した宗教団体『真日本人教』から分裂したテロ組織、『八咫烏』による犯罪が多発するなか、兜森圭は突如異能に目覚めます。そして、同じく異能を持つ鳥町璃子とコンビを組み、異能者による犯罪に挑むことになるのです。
異能には、はっきりとしたデメリットが存在し、それによって命を落とすこともあるようです。使い方次第でもある異能が、与えられた本人にとってメリットになるかは確実でない。そういう面白さもあります。
Case1まで読んでのレビューですが、鳥町のキャラクターが面白く、それでいて警部としてTPOを弁えているところも好感度が高いです。犯罪対策室室長の千さんも、元捜査一課でいた警視なのですが、なんだか可愛いんですよ。
まだ明らかにされていない人物の異能が何なのか、『八咫烏』の目的含め、今後の展開が楽しみな作品です。
お薦めします(^^)!