傾奇ナル中二病

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（674文字）

　と、思った作品です（どんなだ）

　あらすじにもあるように、オタク文化が東山文化と上手い具合に融合されていて、読んでいて面白いです。

　あと、作者さんのセンスよい難しい言葉が出てくるのですが、最後に解説もあってありがたい。

　もし昔からあったなら、オタク強し！　中二病も悪くない！（私は中二病ではないですが（笑））と、思える作品を、オタクの皆さんも、そうじゃない方もぜひ！

第２話、中二病の日本史が作者の真骨頂。
練りに練った世界観設定は爆笑必至、必読
用語解説は懇切丁寧で、センスが光り輝いている。
読み物としては本格派の面を持ったライトノベル、と言った作風。
造詣の深さに感心しながらも、笑いどころがあちこちにちりばめられている。
これでもかと投じてくる作者のセンス、独創的かつ昨今のWEB界隈の料理の技巧。
可能なら星10付けたくなる、歴史・ユーモア好きに超お薦めな作品です。
万人にも超お薦め！ぜひご一読を！

タイトルが出オチの文章力でぶん殴ってくる作品。1話を読んでみようと思ったらいつの間にか2話、3話と手が進んでる。

時代は関ヶ原の翌年。活躍したあらゆる武士は中二病だった！
確かに目立つことに全力を注いだ武士は、かなり婆娑羅ってる……否、今の言葉では中二病と言っていいかも知れない。
中二病なルビと、現代語が混じりますが、考証や単語などは歴史に忠実。二万字を超える参考文献の数にも納得です。

　漢字が多い、見たことも無い単語ばかり――。
　ここで脱落せずに、ちょっとだけ頑張って読んでみてください。
　漢字の多さも、見慣れぬ用語も全部壮大なギミックです。

　無駄に（失礼！）硬い文体のせいで、内容の「アレ」さが一層引き立っています。
　漢字と用語集に首をひねったあなたも、結局は笑い転げながら読み続けることになるでしょう。

　12/19 追記
　序盤に上記の手法で読み手を引き付けておいてからの、本格的な話の深まりに一層期待が高まります。
　エログロ耐性があるならば絶対に読んでほしい作品です！

全力でふざけてるようにも見えますが、それが面白い。色んな方に見てほしいです。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（148文字）

　「聖剣もいいけど、日本刀ってカッコいいよね！」……人気漫画『バクマン。』の論から引用せずとも、日本刀や武将といった和風文化が今尚人の心を震わせ続けるのには、そこにどうしようもない浪漫《ロマン》があるからでしょう。
　そんな若々しいモラトリアムから生じたロマンチズム――「中二病」を取り込みつつ、まったく新しい風味の歴史ファンタジーとして羽を広げたのが、本作なのだと感じました。まだ投稿されているのは冒頭も冒頭ですが、ベタに思われがちなちょいエロラブコメシーンも時代性が加わることにより、別の味わいを醸し出しているのは驚きです。

　そしてなにより、別途に補記された膨大な参考文献の数々には、舌を巻…続きを読む