傾奇ナル中二病

さとうのら

序章

第1話 関ヶ原合戦

 慶長けいちょう五年九月十五日――

 関ヶ原合戦は、すでに終わりを迎えていた。


 血飛沫が舞い上がる。


「おるぶッ!」


 首筋の太い血管を斬り裂かれた雑兵は、身体を痙攣させながら倒れた。

 眼前に立ち塞がる敵を斃しても、女武芸者の動きは止まらない。次の標的を見定め、飛鳥の如き速さで疾走。雑兵が反応する前に、片手で大刀だいとう雁金かりがねに斬り落とす。


「あにぱだああああん!」


 左肩を斬り裂いて、二枚胴にまいどうと胸骨と肩甲骨を断ち割った。

 雁金とは、肩甲骨の事だ。古くから貝骨かいぼねと呼び倣わし、それが雁金に変じたという。即ち『雁金に斬り落とす』とは、対手の肩甲骨を斬り裂く事だ。


「この中二病め!」

「調子に乗るでねえぞ!」

「囲め囲め!」

「息を合わせえ!」


 二人の敵を斬り斃す間に、四人の足軽に取り囲まれた。

 鉄製の陣笠に、籠手こて草摺くさずりが着いた二枚胴。一間半の持槍もちやりを中段に構えて、油断なく女武芸者を見据えている。それなりに場数を踏んでいるのだろう。無駄のない動きで、素速く女武芸者を取り囲む。しかし此度は、相手が悪かった。

 四方から同時に攻め掛かれば、如何なる強者つわものも仕留められる。斯様に思い込んでしまうのは、本物の強者と対峙した事がないからだ。一流に到達した武芸者は、凡俗の抱く偏見を容易に覆す。

 持槍を構えた足軽が、女武芸者に向けて跳び掛かる。

 同時に――

 女武芸者は、五尺近くも跳び上がった。

 迫り来る刺突を跳んでかわすと、槍の柄を踏みつけた。


「ありッ!?」


 片手の唐竹割からたけわりで、足軽の陣笠と顔面を斬り裂いた。


「をりッ!?」


 二人目は、二枚胴を横一文字に斬った。


「はべりッ!?」


 三人目は背面を斬り裂いた。

 足軽が前方に倒れた直後、木履ぼくりで後頭部を踏み潰す。頭骨を踏み砕く音が響き、赤黒い血が木履の下から逃げるように広がった。

 唯一の生き残りが、眼をいて後退あとずさった。

 間違いなく四人掛かりで取り囲んだ。粗末な持槍を一斉に繰り出し、女武芸者を串刺しにするはずだった。然し槍を引いた時には、三人の仲間が死んでいた。


「来~い来い♪」


 女武芸者が、足軽の生き残りを挑発した。


「う……うわああああッ!!」


 追い詰められた足軽は、我武者羅に持槍を突き出した。


「酷い刺突つきじゃ。地獄で鍛え直せ」


 女武芸者は、呆れながらも対応する。一之太刀で持槍の柄を斬り払い、二之太刀で頭部を斬り飛ばした。


「――ッ!?」


 足軽は異変に気づいて、頭の上に両手を載せた。

 陣笠がない。

 頭巾がない。

 頭皮がない。

 大脳の大部分がない。

 斬り飛ばされた陣笠と共に、足軽の弓手ゆんでに落ちていた。


「いまそかり~」


 足軽が力無く倒れると、大脳が地面にこぼれ落ちた。


「キエーッ!」


 若い徒武者かちむしゃが、奇声を上げて立ち塞がった。

 輪貫わぬき前立まえたてをつけた桃形兜ももなりかぶと横矧胴よこはぎどうそでと籠手と佩楯はいだて臑当すてあて面頬めんぼお喉輪のどわはつけておらず、大刀を正眼に構えていた。

 余程剣術に自信があるのだろう。敢えて長柄の武具を使わずに、身に帯びた大刀を用いて挑んでくる。その覚悟は認めるが、木剣の稽古に慣れた者の動き。人の斬り方も真剣の速さも知らず、稽古で使う技を命の遣り取りに持ち込む。


 此奴こやつ初陣者ういじんものか。


 心の中で嘆息しながら、徒武者に身体を向けた。


「トォーッ!」


 徒武者は踏み込んで、大刀を振り下ろした。

 ぶん――と異様な音が響いて。

 全く防御の構えを取らない女武芸者に、強烈な打突が迫る。

 刹那、女武芸者は摺り足で後退。

 徒武者の大刀が虚しく空を切り、地面に深々と突き刺さる。


「げえッ!?」


 徒武者が瞠目した。

 渾身の一撃が空振りした挙句、切先が地面を斬り込んでいたからだ。加えて徒武者の所作を封じる為、女武芸者が大刀のみねを左足で踏みつけていた。


「ほれ」


 大刀を馬手めてに薙ぐと、徒武者の両腕が落ちた。


「もぎイイイイッ!!」


 両腕の切断面を見下ろし、絶望の悲鳴を上げた。

 返す刀で袈裟懸け一閃。

 弓手の袖と横矧胴を斬り裂き、体内の脊柱と臓腑を切断する。刀身が右脇腹から抜け出ると、徒武者の上半身が斜めに裂けてズレ落ちた。

 前方の視界が開けた途端、女武芸者が眉根を寄せた。

 鋭い視線の先には、鉄砲を携えた足軽の姿。両者の間合いは、四間から五間。これほど間合いを広げられると、剣士に対抗する術はない。


 ダ~ン!


 夕暮れの山道に、銃声が響き渡る。

 仕留めた。

 会心の笑みを浮かべたが、


「――ッ!?」


 鉄砲足軽の表情が一変する。

 確かに弾丸は命中していた。

 然し女武芸者の身体に――ではない。

 巣口すぐちより発射された弾丸は、徒武者の上半身に命中していた。

 鉄砲足軽が引き金を引く寸前、徒武者の上半身を鞠の如く蹴り上げ、搔楯かいだての代わりに利用したのだ。

 慌てて次弾を装填しようとするが、間に合う筈もない。女武芸者は小刀しょうとうを抜き、「それっ」と投げつけた。

 小刀は狙いを違わず、鉄砲足軽の胸に突き刺さった。


「わーわーわーわーッ!!」


 足軽は鉄砲を投げ捨て、小刀を引き抜こうとするが、刀身が肉を咬んで抜けない。

 無造作に女武芸者が歩み寄り、片手で小刀を引き抜いた。


「わんだぷううううッ!!」


 傷口から鮮血が噴き出し、鉄砲足軽は仰向けに倒れた。

 次の相手は、中二病を拗らせた巨漢だ。

 白いヤクの毛で装飾された南蛮帽子兜なんばんぼうしかぶと半頬はんぼお。鉄を練り鍛えた最上胴もがみどう。袖と籠手と佩楯と臑当と毛沓けぐつ。『テラふへんもの』と書かれた天鵞絨ビロード外套マントを羽織り、追撃隊の誰よりも貫禄がある。中二病を拗らせた巨漢は、女武芸者に朱槍を向けた。


それがし小川おがわ物頭ものがしら――小川おがわ甚助じんすけが郎党、樫井かしい田兵衛たへえと申す。鎧武者を断裁致すとは、敵ながら天晴れ。其方そのほう首級みしるしも頂戴しておこう」


 中二病の巨漢が名乗ると、女武芸者が苦笑した。


「儂の首に値打ちなどないが……お主の首は如何いかでかあらん」

陪臣またものでは不足か?」

「肩書きなど不要。腕前は立ち合いで示せ」


 女武芸者が応えると、樫井は腰を落とした。


「むうん!」


 朱槍を中段に構えて、二度三度と槍の柄を前方の手でしごき、女武芸者の胸元に穂先を向ける。対手に間合いを計らせず、奇襲の如き拍子で刺突を繰り返す。槍術の基本的な所作だが――

 予想以上に、槍を突いて引く動作が速い。


管槍くだやりか」


 女武芸者が、樫井の手許を見ながら言う。

 管槍とは、槍の柄に管を取りつけた武具だ。前方の手で管を握り、後方の手で槍を押し出す。前方の手で槍を握る必要がない為、通常の槍より素速く刺突を繰り出せる。


穀蔵院こくぞういん流――煉獄赫羅れんごくのかくら!」


 銅鑼声で咆えているが、他より少し速いだけの刺突だ。

 女武芸者は右半身みぎはんみの姿勢で躱し、樫井の胴を横薙ぎに斬り込む。


「ほてぶッ!」


 女武芸者の美貌が、返り血で赤く染まった。

 樫井が動きを止めると、他の者達も動きを止めた。


「樫井殿が負けた……?」

平塚ひらつか因幡いなばを討ち取りし豪傑を一太刀で……」

「怪物……」


 尋常な一騎打ちで武辺者を討ち取られ、追撃隊の面々に動揺が広がる。

 然し女武芸者は、樫井と絡み合う体勢で苛立ちを見せた。

 樫井を一太刀で仕留めたのはよいが、大刀が胴体の半ばで止まり、深く食い込んで抜けない。御貸具足おかちぐそくや横矧胴と違い、最上胴の板札いたざねは分厚かった。

 多くの兵が混乱する中、壮年の雑兵が異変に気づいた。女武芸者の背後に迫り、身動きが取れない事を確認した後、粗末な持槍を構える。

 女武芸者も雑兵の存在に気づいていた。


「よっ」


 大刀の峯に左手を添えると、屍を頭上に持ち上げた。


「がらあッ!」


 上段鳥居の構えから大刀を振り下ろす。片手打ちの勢いで刀身が抜け、屍を地面に叩きつける。続けて持槍の刺突を躱し、雑兵の顎に大刀を突き上げた。 


「ほてむッ!」


 大刀の切先が、雑兵の頭頂部から飛び出した。刀身を引き抜くと、雑兵は鮮血を撒き散らし、どうと仰向けに倒れた。

 女武芸者は――

 ぴんと持ち手の人差し指を立てながら、大仰な所作で血振ちぶりを行い、ぐるりと辺りを睥睨した。


「お主ら……もう退け」


 場違いに艶やかな声が、屍だらけの山道に響き渡る。

 夕暮時。

 黄昏時。

 逢魔ヶ時。

 赤みを帯びた太陽が、天満山てんまやま稜線りょうせんに溶けて広がる。斜陽は暗雲に遮られながらも、血溜まりや肉片を赤く染めていた。

 血臭に誘われた鴉の群れが、がつがつと屍をついばむ。乗り手を亡くした軍馬がいななき、泥に濡れた幟旗のぼりばたを踏みにじる。

 兵共つわものどもの成れの果て。

 屍の数は、軽く三十を超えていた。無惨に斬り裂かれた屍が、天満山の山道を埋め尽くしている。

 追撃隊の生き残りは、足軽や雑兵を併せて二十名。女武芸者の実力を考えれば、寡兵と言わざるを得ない。


「折角の勝ち戦で死ぬ事もあるまい。退くのであれば、追いはせぬぞ」


 長い茶色の髪を高く結い上げ、猩々緋しょうじょうひの小袖で均整の取れた身体を包み、左手を腰に当てて嗤う。全身に返り血を浴びているが、妖艶な色香は匂い立つばかり。尤も彼女に欲望の眼差しを向ける者など、この場に一人もいないが。


「おのれ……武士もののふを愚弄しおって」


 小川家の物頭――小川甚助は憤るも、明らかに声が震えていた。

 他の兵も女武芸者に気圧されている。

 女武芸者と戦闘を続けても、無為に部下の命が散らされるだけ。然し手柄もなく退却すれば、主君より無能のそしりを受け、物頭は腹を斬らなければならない。

 進むも地獄、退くも地獄。

 進退窮まった物頭を見遣り、女武芸者は鼻で嗤う。


「人ならば、知性で引き際を悟る。獣でも本能で察しよう。引き際を見誤るなど、獣にも劣る所業。ならば――」


 女武芸者は、厚めの唇に舌を這わせた。


「斬り捨てられても文句はあるまい」


 獰猛な殺気を込めた威嚇。

 恐怖という濁流を堰き止めていた堤が、いとも容易く決壊した。


「もうダメだ!」

「こいつは人じゃねえ!」

「逃げえ逃げえ!」


 兵達は武具を捨て去り、蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

 物頭も慌てて振り返った。


「お主ら、儂を置いて――」


 首が飛んだ。


 逃げ出した兵の首が、次々と地面に落下する。

 物頭が仰天し、女武芸者も眼を剥いた。

 十九体の首無し死体が、十間も走り続けた挙句、鮮血を噴き上げながら倒れ伏す。

 不意に――


「敵前逃亡は斬首」


 若い女の声が響いた。

 一体、何処どこから現れたのか。

 逃げ遅れた物頭の馬手に、見知らぬ巫女が佇んでた。

 絹糸の如く艶やかで長い黒髪。白磁の如く清らかな肌。白衣びゃくえの上に蒼く染め抜いた千早ちはやを羽織り、下は紫色の袴と草履ぞうり。禍々しい鬼面で目元を隠し、野太刀の柄を両手で握る。

 外見は見事な中二ぶり。

 それだけ腕に覚えがあるという事か。


「御味方か!? これかたじけない! この先に明石あかし勢の残党が――」


 小川家の物頭は、最後まで言葉を紡ぐ事ができなかった。

 彼の身体が、バラバラに解体されたからだ。

 一瞬で数百の肉片が、ぱらぱらぱら……と崩れ落ちた。頭形兜ずなりかぶとも半頬も仏胴ほとけどうも袖も籠手も佩楯も臑当も皮膚も筋肉も脂肪も内臓も骨も腱も血管も斬り裂かれ、滑らかな切断面を晒している。

 自分が死んだ事に気づいていないようで、肉片の上に落ちた頭部が、ぱくぱくと口を動かしていた。


「追い首に手こずるなんて。武士もののふも存外、使い物にならないようね」


 奇妙な巫女装束の女は、独り言のように呟いた。

 対する女武芸者は――


「見事な業前じゃのう」


 ニヤリと嗤った。

 えなかった。

 太刀捌きも体捌きも視認できなかった。

 一瞬で人体を解体するなど、剣術や手業てわざの範疇を超えている。


「そうか。お主が『薙原衆なぎはらしゅう』の『无巫女アンラみこ』か」


 得心したとばかりに、女武芸者が笑みを浮かべた。


「私の存在が脇役モブにまで知られるなんて。正室メインヒロインも気苦労が絶えないわ」

「ヒャハハハハハハハハハッ!!」


 女武芸者は、唐突に哄笑を発した。


「それは戯れか? 流石は『超越者チート』様じゃ。儂らと違う世界を生きておる。咀嚼そしゃくあたわぬうえに、全く面白うない」


 言葉と裏腹に、女武芸者は愉快そうに言う。


「それより面白い話を聞いた事があるぞ。なんでも坂東ばんとうには、仕物しものもっぱらに請け負う透波すっぱの一族がおるとか。其奴そやつらのかしらは、巷説に名高い天下無双の遣い手。盲目めしいでありながら、幽玄オサレきわに達しておるという」

「――」

「流言飛語の類と高を括っておったが……実在しておったとはのう」


 嬉々と語りながら、辺りを埋め尽くす屍を蹴り払う。

 死人に鞭を打つが如き所業だが、女武芸者なりに理由がある。周囲から障害物を取り除き、存分に斬り合える場所をしつらえているのだ。


「是ぞ僥倖ぎょうこう殿軍しんがりを任されたはよいが、雑魚の相手ばかりさせられてのう。儂も飽いておったところじゃ。十分に時は稼いだゆえ――」


 上体を前方に折り曲げ、地を這うような姿勢を取る。空いた左手で地面を掴み、逞しい臀部を突き上げた。

 とても剣術の構えとは思えない。

 強いて喩えるなら、飢えた虎が獲物に跳び掛かる寸前のそれだ。


「存分に楽しませて貰おう」


 奇妙な構えを取りながら、獰猛な笑みを浮かべた。


「――」


 蒼い巫女は、強烈な殺気を沈黙で受け流す。

 此方こちらは野太刀を構えてすらいない。

 だらりと両腕を下げて、力の抜けた自然体を維持する。野太刀の刀身が陽光を反射し、ギラギラと眩い光芒を放つ。

 両者の間で大気が軋む。

 一触即発の状態で――


「おおっ」


 女武芸者が頓狂な声を発した。


「お主、名は何と申す?」

「これから死ぬ者に名乗る意味がないわ」

「そう申すな。立ち合いの前に名乗り合うのが、武士もののふならいであろう。尤もお主は、日陰者の透波。無理にとは申さぬが」


 女武芸者が挑発を込めて言う。

 先度せんどの立ち合いで樫井に名乗り返していないが、女武芸者は意に介さない。

 暫時の沈黙の後、


雅東がとう流三代目宗家――薙原マリア」


「儂は覇天はてん流のおぼろじゃ。地獄に落ちても忘れるでないぞ」


 天満山の山道で。

 紅と蒼。

 二つの人影が交錯した。




 慶長五年九月十五日……西暦一六〇〇年十月二十一日


 雑兵……村落から徴発された農民兵。或いは金銭で雇われた傭兵。


 二枚胴……前胴と後胴に分けた胴。前面と後背の胴が別になり、左脇に蝶番ちょうつがいをつけて、開けたり閉じたりするので、体格が異なる者でも使える。


 足軽……大名家に仕える最下級の歩兵


 籠手……腕を守る防具


 草摺……腰から下を守る防具


 持槍……武士や足軽が使う槍。長さは約2.7m未満


 一間半……約2.7m


 五尺……約1.5m


 木履……木の台に鼻緒をつけた履き物


 弓手……左方


 前立……兜の前を飾る装飾品


 桃形兜……桃の果実に似た形の兜


 横矧胴……桶側胴の一種。板札いたざねを横向きに繋ぎ合わせた胴。


 袖……肩を守る防具


 佩楯……太腿を守る防具


 臑当……脛を守る防具


 面頬……顔を守る防具


 喉輪……喉を守る防具


 馬手……右方


 四間……約7.2m


 五間……約9m


 巣口……銃口


 搔楯……木製の置き楯


 南蛮帽子兜……南蛮人の被る帽子に似た兜


 半頬……顎と下顎と喉を守る防具


 最上胴……鉄の横板を重ねて繋ぎ合わせ、単純に糸でおどした胴


 毛沓……熊毛で覆われた革靴。つらぬきとも言う。


 小川甚助……小川おがわ祐忠ただすけの家臣


 物頭……戦国大名の下で足軽隊を率いる武将、或いはその職。足軽頭や足軽大将とも言う。大名家の序列は、小者(足軽)、徒武者(足軽小頭)、騎馬武者(足軽小頭)、物頭(足軽頭や足軽大将)、番頭ばんがしら(侍大将)、宿老(家老)の順に偉くなる。


 陪臣……家来の家来


 武辺者……武勇に秀でた者


 平塚因幡……平塚ひらつか為広ためひろ


 板札……小札こざねを横に広げた物


 小札……短冊状の鉄片


 御貸具足……主君が雑兵に貸し出す鎧


 上段鳥居の構え……両手を頭上に掲げて、右手を柄、左手を刀の峯に沿えた構え。


 十間……約18m


 仏胴……表面に繋ぎ目が見えない胴


 千早……神事の際に着用する衣装


 野太刀……長大な刀


 頭形兜……頭の形に似た兜


 手業……手品


 坂東……足利峠あしかがとうげ碓氷峠うすいとうげを境にして東の地域


 仕物……暗殺


 透波……忍者

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