概要
【カクヨムコン8特別賞受賞‼︎】
『今年生まれた子どもの中に、聖女の力が宿るであろう』
そんなお告げがあったと神殿が発表したのは、もう18年も前。
誕生日のスキル検査で、聖女候補とまで謳われた公爵令嬢リゼリアに発覚したのは、【たくあん】と言う謎の黄色い食べ物を無限に錬成できるという【たくあん錬成】スキル。
その瞬間、愛してくれたはずの両親に役立たずと罵られ、婚約者であった王太子には身一つで追放を言い渡されたうえ、自身の双子の妹と浮気されていたことを知ったリゼリアは、一人何も持たされずその足で国を出る。
隣国フルティアへと渡る道中で行き倒れの美しき聖騎士クロードを【たくあん】の独特なニオイにより目覚めさせ、二人で彼の国フルティアへ向かうことに。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!コミカライズ希望!気高きたくあん聖女が織り成す物語は軽妙だけど奥深い
侮れない。これは侮れない小説だ。
王妃となる道を用意され、聖女の力を持つはずのリゼリアが持っていた力は「たくあん錬成」・・・そう、あのたくあんだ。丼物に添えられている原材料大根のあれだ。
リゼリアは生家を追い出され、イケメン聖騎士クロードとであう。クロードはリゼリアを溺愛するのであった。
あらすじを読めば「イタいスキルを持ったお嬢様が溺愛される物語」なのかな?と思う。でもそんな単純な物語では無い。
リゼリアはお嬢様だけど、努力を惜しまない誠実な女性だ。王妃となる将来を見据え、民の言葉に耳を傾けてきた過去がある。クロードに拾われ教会の食堂で働くようになってからも努力を惜しまず「たくあん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!異世界ファンタジーをたくあん一本で構成。なのにばっちり面白い。
頭おかしい。
失礼ながら読み終えての感想はこれでした。
どこの世界に異世界ファンタジーを、たくあん一本で書き切る人がいるのでしょうか。
アイテムだと思ってましたが、本気でたくあんを中心に据えた構成、見事としか言いようがありません。
すごい。
たくあんと言う狂気?凶器?のワードに惑わされますが、お話自体もとても面白く読みやすいです。
たくあんレシピも美味しそうで、とても面白い作品でした。
たくあん好きなら入信していただけば良いのですが、異世界ファンタジーやグルメもの、ラブコメなどが好きな人でも十分楽しめると思います。
たくあんは世界を救います。 - ★★★ Excellent!!!たくあんの存在感!
この物語の魅力は、なんといってもたくあんの存在感!
感動のシーンでもたくあん。
緊迫のシーンでもたくあん。
物語の重要なシーンに、必ず出てくるたくあん。
その塩梅が、素晴らしいのです。
たくあんがシリアスなシーンにほんのりと塩味を乗せてくれて、気付いたら箸が進んでしまいます。
婚約破棄あり、ざまぁあり、あたたかいドラマもあり、ミステリー要素もあり……と盛り沢山のストーリーです。
それを重くなく読ませる作者様のたくあん使い、素晴らしいの一言。
さらに、作中のたくあん料理がまた美味しそうだったりして、作者様の深いたくあん愛が感じられます。
一風変わったたくあん溺愛ストーリー、オススメです! - ★★★ Excellent!!!たくあんは全てを救う……かもしれない?
婚約破棄をされ、追放をされ。ああなんだ婚約破棄からの追放と溺愛物ね、などと思ってはいけない。
確かにそうかもしれない、話の筋としては間違っていない。ただしこの作品はなんと言っても「たくあん」なのだ。
どこを読んでもたくあん。
あっちにもこっちにもそっちにも、とにかくたくあん。
読めばあなたもきっとたくあんを食べたくなる……何を言っているんだと思わず、騙されたと思って読んで欲しい。本当だから。
もちろんそれだけではない。人を許すとは何か、復讐とは何か、そういうことだってこの作品には詰め込まれている。ドキドキする恋愛模様だって目を離せない。
どうぞあなたもたくあんを一本。ぜひご一読ください。