徐々に花開き魅力を増す 芯の強いヒロイン

魔力ゼロの欠陥皇太子。

そんな評価から始まるこの物語の主人公、フェスタローゼ姫。
物語の始まり時点では、与えられた地位に、不安気に仕方なく収まっているような、何処か後ろ向きな印象の女性でした。

しかし、彼女の魅力は、周りの人々から与えられる愛情や信頼を、歪むことなく受け取り、己の力と変えていく靭やかな強さにあります。

次々と降りかかる苦難に潰されるかと思いきや、徐々に芯の強さを見せて逆に輝きを増していく彼女。
特に第二部になってからの彼女の成長は、読んでいて胸熱くする場面も多く、主人公の成長物語を好まれる方には堪らない展開です。

緻密な設定や、洋風でありながら馴染みのある和風要素を取り入れた世界観など、おすすめする部分はたくさんありますが、シンプルに主人公の成長を応援するだけでも、十分楽しめる物語です。

魅力的なヒロインの成長を、ぜひともご覧あれ!

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