タイトル通り、あの宮沢賢治先生に作者様が宛てた手紙。
全部で六通。
読ませて頂くごとに、私は深く息を吐いて終わりました。
一通ごと、作者様のユーモア溢れる行動や、彼方を行く想像の世界にクスッと笑わされるのに、結びには深く深く息を吐くのです。
それはとても心地よい吐息で、時に涙がこぼれ、時に心温まり、そして、時に胸が熱くなり、勇気をもらいます。
世界は不思議で、分からないことだらけでも、自分は自分のままで頑張っていていい。
そんな全肯定をもらったような、優しくて不思議で、泣けてしまう、唯一無二のエッセイ。
きっと作者様にしか書けない、灯火の手紙。
皆様にお勧め致します。
表題通り、宮沢先生へ向けてみかさんが送った恋文だと思います。
純粋な思慕と、やわらかなユーモアと、大人の女性の深みと軽やかさに満ちあふれています。
日々の疲れはありましょう。
生きる苦しみもありましょう。
ですが、宮沢先生の残された物語が善と純と哀、それから美を閉じ込めたものであるように、
物語というものは、人の心をありたい場所へ立ち返らせてくれる宝石の缶詰のようなものなのかも知れません。
そして、この手紙もまたそんな宝石の缶詰です。
あたたかい飲み物と、毛布にくるまりながら、ぜひ紐解いてみてください。
泣いちゃうけどね。
あまくにみかさんが宮沢賢治先生に向けて書いたお手紙という体で綴られたエッセイ。コミカルながら、うんうんと首肯してしまう、共感性の高いメッセージです。宮沢賢治が好きな人はもちろん、読んだことがない方でも楽しめる内容となっています。そして読むと元気になる。勇気づけられます。この時点で既に作者さんの目指すことは少なからず実現できているのですが、それだけでなく、読後はますますあまくにさんを応援したくなるでしょう。
彼女のお人柄が随所に溢れている優しく暖かいおもしろエッセイ!
書く人も読む人も
是非ともご一読あれ!
エネルギーチャージなのです!!!
エッセイを読んで
わたしはめぐりてめぐりて
たよりなくぼやぼやと
新雪のやうな貴女の言葉を
そっと手の平にのせました
それはふいと姿を溶かし
やさしく、ぽつりと、広がって
くるくると、雫になりて染みわたりゆくのです
海溝の様なまっくらな銀河を
銀色の粒は幾重にも分散し
貴女が見ゆる情景を、わたしもこころに納めます
それらはきれいにひかりて
忘却したり、失くしたり、
見失ったり、薄まったり
そんなこころを照らすのです
お日さまがふっしゃりと見渡す様に
わたしのたましひを
知らぬ間に縛り錆つかせ留め置いた戒めを
貴女の喜びが浸透せしめ、震えさせ
れいろうなびーだまのよふに
ころころ、きらきら、澄みわたり
春の草花を芽吹かせます
貴女の言葉に触れていると
青空、天蓋、突き抜けて
くるくると、雫になりて
わたしのこころに染みるのです
皆様、この素敵なエッセイを是非お読み下さい( ;∀;)
ええ、知ってましたとも。
出会った瞬間からわかってましたよ、彼女の凄さは。
紡がれるどの作品を読んでも滲み出る作者ならではの特徴ある物語。
スーッと心に入ってくる透明感のある……そう、透明感のある美しい何か。
それでいて心を持って行かれるような、力強さ。
このお話は、エッセイです。
しかしながら、なんとも不思議で、そして間違いなく「美しい」のです。
驚愕ですよ。
こんなエッセイ読んだことがないもの。
同じ書き手として、感動すると共に、頭を殴られたような衝撃に、ただただハンカチを噛んで「きー!」と地団太を踏むのです。
更新が楽しみで仕方ありません。
皆さんにも、是非読んでいただきたい作品です。