この物語は、お約束の婚約破棄から始まります。
この場合、破棄された後に令嬢がどう立ち回り、どう物語が展開していくかが重要で、そこが面白くないと読みたくなくなるものですが、そこは作者様の腕の見せ所!
破棄された瞬間から読者の心を鷲掴み!
主人公は儚く守られるだけの令嬢じゃないのです。
十年前に暗殺された王子への、淡い初恋を胸に秘めた健気な一面を持ちつつも、その謎を解き明かそうとする靭やかな強さを持つリラ。
婚約破棄からその取っ掛かりを失い、失意の中出会うのは、運命の相手アルカンジェロ。
しかし、ヒーローの素質を詰め込んだ麗しの彼は、カストラートと呼ばれる去勢歌手で、普通に結ばれる事はない相手。
禁断の恋!
抑えきれない恋心!
燃え上がる二人の熱い想い!
きゃ〜! ハーレクイン・ロマンス!!
物語を彩るのは、作者様の音楽に対する愛情と深い造詣。
その表現は、物語を読んでいるのにまるで一本のミュージカルを観ているよう。
読めば読むほど、読者は文章から溢れ出す音楽と情緒の波の虜になるでしょう。
さあ、あなたもぜひ観劇を!
お勧め致します!
教科書に載っていないような言葉がたくさん出てくる、って表現したら分かってもらえると思うのですが、そうしたことが出来るのってやっぱり作者様が文化を知っているからなんだと思うんです。
美しい情景描写、ビロードのように流れる音楽、華やかなドレス、心と胃を満たしてくれる料理、そのどれもが「あ、作者さまならではの表現だな」と拝読しながら感じていました。
(文化を書くのってほんとうに難しいのですよ、わたしも苦労した経験があるからまじまじと読んじゃいまして💦)
主人公リラは幼き頃に毒殺された王子の事件にまつわる秘密を解き明かそうと画策しているのですが、彼女の前にイケメンのかっこいいアルカンジェロという歌手があらわれてリラは次第に彼に心惹かれていき……というストーリーです。
映像に訴えかけてくるような文章も魅力なのですが、何より気になるのはストーリーの行方です。
——アルはあのアルなの?(←これわたしの心の声ね笑)
ちょっと他では聞けないようなお洒落なセリフもたくさんあります。
恋の行方はどうなるのか、文化を堪能したいという方にもおすすめです!
堅物令嬢と呼ばれる、けれども自由な心を持つご令嬢と、身分を偽る青年歌手との、秘密と陰謀に彩られたヒストリカル恋愛譚です。実際の歴史的知見を織り交ぜつつも堅苦しくなってはおらず、愛らしいヒロインと優しいヒーローの甘いやりとりには読んでいる側が癒されるほどです。
物語の発端は、ヒロインのリラ嬢が夜会で婚約者から婚約を破棄されたこと。衝撃と居た堪れなさに卒倒する(ふりをした)彼女を助けてくれたのは、その夜会で歌っていた青年歌手・アルカンジェロでした。しかも彼はリラに付き添いながら、自分の幸せを優先して欲しいと説き始めて――?
彼の言動の端々に表れるリラへの想いや、とある情報について非常に詳しいなどの事実から、読者はその正体を容易に想像できるのですが、リラ自身はなかなかその事実へは思い至りません。しかも、当時の貴族や歌手を縛るしきたり、教会の教え、身分など……恋を自覚したからといって現代のようにはいきません。婚約破棄されたからといって自由に生きる、というわけにはいかないのです。
物語の背景には、王族の暗殺という陰謀があります。恋の行方、事件の真相、気になることがたくさんです。
また作者様の体験を下地とした音楽の描写は緻密で美しく、文字として読んでいながら伸びやかな歌声が響いてくるように思えるのも、この物語の魅力です。
ぜひご一読ください。
堅物令嬢と揶揄されるリラは、初恋の王子毒作事件の真相を探るべく、自ら潜入捜査をしようと画策していた矢先、夜会の場で、目的でもある婚家の婚約者から一方的に婚約破棄されてしまう。
そんな彼女の前に現れたのは、麗しい美声(カストラート)の男性。
しかも、彼も10年前の事件を探っている。
偶然居合わせた二人だが、これが偶然なのか、必然なのか。
音楽の深い世界の表面だけでなく、今まで知り得なかったような裏側の世界も堪能でき、さらにミステリー要素と淡い恋心の行方も気になるところ。
あらゆる角度から楽しめる、至極のヒストリカルなラブロマンスです
堅物令嬢・リラは婚約破棄を言い渡される。
ショック(をうけたフリをしとくか)でふらついたリラを支えたのは、美貌の歌手、アルカンジェロ。
アルカンジェロは謎めいた人で、十年前に暗殺されてしまった王子様に心を残すリラを、なぜかドキドキさせる───。
冒頭から華やかな貴族社会の描写で、ヒストリカルファンタジーの雰囲気が濃厚!
読者を別世界へといざなってくれます。
さらに、音楽レッスンのシーンが素敵で、官能的ですらある……。
ただ、レッスンしてるだけなんですけどね。
この作者さまは音楽に造詣が深く、いつも、音楽のシーンは圧巻です。
十年前の王子暗殺の真相を追うミステリーで、話をぐいぐいひっぱってくれます。
いずれ物語は溺愛へと続くそうなので、今から続きが楽しみです!
堅物令嬢と揶揄されるリラは、夜会で婚約破棄されてしまう。元々望まぬ婚姻。すべてはあることを探るためのものだったが····これでは作戦は失敗といえよう。
皆の前で婚約破棄され、居場所を失ったそんな彼女を救ったのは、アルカンジェロという名の美しい青年歌手だった。ふたりの出会いははたして偶然だったのだろうか。それとも?
そんな中、リラはアルカンジェロのコートから落ちてきた手帳を拾い、あるページを目にする。そこに書かれた文字から、リラはアルカンジェロが王族暗殺事件の真相を探っている密偵ではないかと疑うのだった。
序盤は主人公でありヒロインでもあるだろうリラ嬢の、力強さというかおそれ知らずな性格が気持ち良い印象を与え、しかし彼女の過去を知ればその強がりの理由もなんとなくわかってくるのです。十年前の、あの毒殺事件。それが彼女を時折暗くさせた。
いったい誰が、アルベルト殿下含め王族暗殺事件を首謀したのか。謎解き要素もあり、リラの前に現れたアルカンジェロの正体も気になるわけですが、タイトルにその答えが····(*´艸`*)
ふたりの恋は結ばれるのかももちろん気になる部分。あらすじからだいたいの流れは予測できますが、その過程が少しずつ紐解かれていくのが楽しいわけです。
今作はまだまだ序盤。
作者さまが得意とする、音楽に対する愛が伝わってくる物語。令嬢ものですが転生ではありません。王道のファンタジーでありミステリーなのです♪
ぜひ読んでいただきたい、個人的にも推し作品のひとつです!
男性からの婚約破棄。
それは女性にとってショックなことですよね。
けれど、婚約破棄されたほうがよかった、という場合だってあります。
相手がロクデナシの場合は、ね。
伯爵令嬢のリラは婚約破棄されたあと、美しい青年歌手アルカンジェロに助けられます。
徐々にカストラート(去勢歌手)のアルカンジェロに惹かれていくリラ。
でも、去勢歌手との結婚は、教会に禁じられています。
父親からはまたしても望まない結婚話を持ち込まれ、リラは追い詰められていきます。
秘密を抱えた歌手アルカンジェロと、家門の鎖にしばられたリラの恋は成就するのでしょうか。
美しい音楽とともに語られる、恋の物語。
作者さまの素晴らしい描写力を堪能してください。
目を閉じれば、ほら、彼の恋の歌が聞こえてきそうです。
婚約破棄を言い渡された伯爵令嬢のリラ。
そんな彼女の前に現れた、正体不明のカストラート。
それだけでも引き込まれるのに、10年前の事件という、ミステリーまでプラスされている極上の物語。
こんなお話、なかなかお目に掛かれないんじゃないでしょうか?
おまけに、作者様の音楽への愛と造詣が深いので、ふとしたエピソード(舞踏会やチェンバロのお稽古など)が臨場感あふれていて、ページをめくる手が止まりません!
まるで自分が主人公のそばに立って、一部始終を見ているような……。
下地となる世界観がしっかりしているので、そこに咲くストーリーの美しさがさらに際立っているんですよね。
奇しくも、主人公の名前はリラ。
彼女がこれからどんなふうに咲き誇っていくのか、とても楽しみです!
リラは美しい薄紫の瞳を持った少女。
そう、まさにライラック色の令嬢です。
リラ七歳の時の、淡い初恋の思い出は、しかし、悲しい最後を迎えました。
出会った優しい少年が実は王子で、その後毒殺されてしまったのです!
しかし、リラの中で、彼女の初恋はその光を失わなかったようです。
なぜなら、成長したリラは、今でも王子毒殺の真相に迫ろうとしているのだから———。
謎を深めるのが、リラが夜会で突然の婚約破棄をされる物語の始まりのシーン。
そこでリラに手を差し伸べる美貌の青年が登場するのですが、彼は一体、何者なのでしょう?
音楽と西洋世界に造詣が深い作者様ならでは、歌と音楽、そして貴族社会が、聡明で行動的なリラの目を通して、いきいきと描かれています。
リラのこれからの活躍が楽しみ!
ライラック色の令嬢リラが真実の愛を得て、花のように咲き誇る姿を見たい、そう思える物語です♡
物語は、リラが婚約破棄されるところから始まります。
彼女はある事件について調べるために婚約を結んでいたため、婚約破棄されると困ってしまう――そこに現れたのが、歌手のアルカンジェロ。
彼もまた、リラと同じ事件のことを調べている様子でした。その場ではあまり話をできなかったリラは、彼に再び接触しようと試みます。
序盤からミステリーの気配が濃厚。
そして、恋愛を禁じられた美貌の歌手との禁断の恋!
おそらくアルカンジェロの正体は……。リラがそれを知ったとき、彼女はどういう選択をするのでしょう。
異世界恋愛×音楽×ミステリー。
事件の顛末も、主人公の恋の行方も、そして作者様の豊富な知識に裏打ちされた音楽も楽しめる!
魅力が盛りだくさんの作品です♪
とにかく情緒的。
作者様は、音楽の造詣が深い。
冒頭、みんな大好き(?)婚約破棄の場面でも、楽団の演奏が鼓膜を揺らすような重厚な表現、臨場感をもたらす。そう、まるで映画を観ているよいうなリアリティーがあります。
この物語のキーワードは「カストラート(去勢歌手)」「身分差の恋」「逃避行」かなと思います。
まだまだ物語は始まったばかりですが、きっと音楽をふんだんに盛り込んだ、カクヨムではちょっと読めない、唯物無二の歌劇となること間違いなし。
堅物令嬢と揶揄されたヒロインが、籠の鳥(庇護された貴族)を飛び出して、それこそ真実の愛をつかみ取れるか。
ヒロイン、リラは花の名前なのは偶然でしょうか。
いわゆる、ライラック。
その花言葉に「純潔」「想い出」とあります。
リラの花のように、可憐に咲き誇るのか。
今から、楽しみです。
さぁ、物語はまだまた上演開始したばかり。
これを見逃すのは、もったいない!