雲隠れのロビン

〈あらすじ〉
ロビンは炎の魔法使いイグニスに引き取られて、見習いとして暮らしている。
ところが師匠は一向に魔法の使い方を教えてくれず、まともに使いこなせるのは生来身についた〈目くらまし〉の魔法のみ。
師匠や使い魔たちの世話ばかりでこどもながらにすっかり所帯じみてしまったロビンのもとに、ある日王家からの書状が届く。
それは国中の魔法使い全員に宛てた、戦時召集のしらせだった。

〈登場人物〉
・ロビン（14）
魔法使い見習い。
幼い頃に戦災で家族ばかりか住んでいた集落ごと滅ぼされ、
たった一人生き延びたところをイグニスに引き取られた。
類まれな光魔法の素質を持つが、使い方を一向に教えてもらえず〈目くらまし〉ばかりが上達している。

・イグニス（年齢不詳）
この数世紀は向かうところ敵なしの最強の魔…続きを読む