珍しい題材と丁寧な描写

しばらく読み進んで、実は主人公が売れない声優であった、というところで「おっ」と思わせられた。知っている限りでは、声優側のドラマはweb小説ではそんなに多くないと思う。

友人・賢也との会話が出色。キレイなほうと汚いほう、のセリフがとてもリアリティがあって胸に迫る。夢を追い、夢に破れるときのキモチ。

興味深い題材なのであえてもう少し欲しいところをリクエストするならば、後輩・ユウになにかハッとさせられるセリフが欲しかった(例:自分で気づいていない声優としての良いところなど)のと、「もう無理だ」と思ったところの迫真(人気作品の主役を蹴るほどの)がもう少し共感できていれば、尚じわりとせまったと思う。

この主人公、やめたあと何するんだろうな…