ピュアッピュアのラブストーリー・オン・ザ・アナザーワールド!!
- ★★★ Excellent!!!
あらあら、まあまあ~~
読みながら何度ニヤけたことか…
読んだら笑顔になっちゃうこと間違いなし!
めちゃくちゃ健全で、いい意味で常識的な少年少女と、魔法&ドラゴンの王道異世界――に見せかけて幾重にも謎が張り巡らされた世界観は、読み始めるとちょっと手が止まらなくなります。
まず、めちゃくちゃ歴史が長い。
気が遠くなるほどに長い長い歴史が、作り込まれています。
天体の定めた運命の輪の中で、神と人間と魔族が積み重ねてきた長大な営みがあって、主人公たちの現在に行き着いているのだなということが、随所の描写の厚みから伝わってきます。
だから冒頭に出てくるゴッドも、転移モノにありがちな「めんごめんご」とか言っちゃう軽薄な生臭神ではなく、しっかりガチモンの神です。気さくにお話はしてくれますが。
この叩き上げられた世界観の重厚さに、惹かれて止みません。
文体はサラリと読みやすく、それでいて火の熱さやヒロインの透明感など、ここぞというところでグッと解像度を増すという強弱がついています!
まあ魅力的なところは多々ありますけどね、やっぱり一番はね…。
主役二人のじれじれ爽やか胸キュンピュアっぷりですよ!!
智希くんはふつうの男の子かと思いきや、いやいやどうして実は少女漫画のイケメンヒーローだということが、次第に明らかになっていきます!
光莉ちゃんは天真爛漫で明るくて、でも芯はしっかり強くて、最初っからもうド直球の王道ヒロインです!
そんな二人が、思春期には刺激が強すぎるフォームで、なんだかちょっとセクシーな雰囲気漂うことをしないといけない…しかも、衆人環視のもとで…。
あれ? いつの間にか、一つ屋根の下に住むことになってる…。
そりゃあこれだけ外堀を埋められたら、光の化身である主人公たちであっても、お互いを意識せざるを得ませんよ!!
読者はひたすらニヤニヤしながら、若い二人を見守ることになります。
きっとラストでは、「アイツら、やっとくっついたか。ま、上手くいくと思ってたけどな」と、後方先輩面をさせてくれることでしょう!!