進路、という蜃気楼
- ★★★ Excellent!!!
とても素敵な気持ちになりました。
人の人生は、「進路」というもので決まるわけではない。
転職する人もたくさんいるし、新しい職業が生まれたり、一部の職業は消えて行ったりもする時代だ。
それでも。
青年期…高校生にとって、「進路」はとても重要な道しるべだ。
追いかけなくてはならないもの。茫洋とした霧の中に身を置くわけにもいかない。
主人公とそのお母さんが、道しるべを探すある一日を、とても瑞々しく書いている。文章の技巧というよりも、心との向きあい方が素晴らしい小説でした。