進路、という蜃気楼

とても素敵な気持ちになりました。

人の人生は、「進路」というもので決まるわけではない。
転職する人もたくさんいるし、新しい職業が生まれたり、一部の職業は消えて行ったりもする時代だ。

それでも。

青年期…高校生にとって、「進路」はとても重要な道しるべだ。
追いかけなくてはならないもの。茫洋とした霧の中に身を置くわけにもいかない。

主人公とそのお母さんが、道しるべを探すある一日を、とても瑞々しく書いている。文章の技巧というよりも、心との向きあい方が素晴らしい小説でした。

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