どこが不細工だ。めちゃめちゃ可愛いじゃないか! そんな彼女はうちの嫁

婚約式の最中、結ばれるはずだった王太子から婚約破棄を言い渡されたシトエン。
しかもその理由があまりに理不尽。言い掛かりのようなイチャモンに、堂々と容姿を貶す発言。にもかかわらず、言ってやったぞみたいに悦に入る王太子。ああ、かわいそうなシトエン。

ところで、本作の主人公は、そんな婚約破棄をされたシトエンではありません。もちろん、アホな王太子なんぞでもありません。
この婚約式に参加した、別の国の王家の三男、サリュ。恵まれた身長に、騎士団で鍛えられし筋肉。見る人が見れば非常に頼もしいのでしょうけど、婦女子達からはちょ~っと、いえ、見合いに連敗しすっかり自信喪失するくらいには人気がありません。

そんな彼の前で、素敵なお嬢さんが婚約破棄にあったのです。サリュと一緒にいたお母様の提案で、シトエンとサリュは見事婚約することとなったのです。

そんなこんなで、ろくに心の準備ができないままシトエンが嫁入りにやってくるのですが、そのシトエンがめちゃめちゃ可愛い。
誰だ、こんな可愛い子の容姿を貶した奴は! あのアホ王太子だ。

もちろん結婚相手が可愛いのはいいことですが、今までモテない人生を歩んできたサリュにとって、これはある意味一大事。ちょっとのことでも心臓がバクバクして、身が持つかどうか心配。しかも嫁入りが決まっているとはいえ、実際に結婚するまでの間は手を出すのは禁止。
これは、騎士団潜り抜けてきたどんな戦いより苦しいかも。
そんなサリュのドギマギが、読者のニヤニヤを呼び、シトエンの更なる可愛さを引き出してくれるのです。

そしてサリュも、ただシトエンが可愛いと言うだけの奴ではありません。彼女に危機が迫った時には勇敢に守り、傷ついているところを見た時は、自分にできること、かけられる言葉を必死に探します。

婚約破棄されたヒロインと、見合い連敗ヒーローは、見事夫婦となり幸せを掴み取ることができるのでしょうか。

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