うさぎが見守る幼い恋心

 やわらかく優しい文体で、作品全体からウサギのふわふわ感と小学生らしさが溢れていました。良質な児童書、児童文学のように感じられました。
 
 日頃からお世話をしているウサギが勇気づけてくれて一歩を踏み出せる。それは青春というにはまだ幼いけれども彼女にとって大切な1ページ。
 この作品を読んで小学生だったころを思い出すこと間違いなし。

 所々に挟まれるウサ知識もいいスパイスになりマナの人物像が引き立って居ました。さらには、事前にウサ知識としてスタンピングの意味が自然な流れで解説されていたので、クライマックスの連続スタンピングのくだりがスムーズにうさえもんの言いたい事が伝わってきました。事前に解説されていたウサ知識が伏線になっていた感じでしょうか。

 
 作品を読んで、文体から伝わる小動物のやわらかさと温もりを堪能してみませんか?

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