(8)みんなのねがい事
今年も七夕の日がやってきました。北海道はお天気がよく、夜にはたくさんの星が見られそうです。
さて、シュシュ達は今年はどんな願い事をするのでしょうか?
今日も少しだけ見守ってみましょう!
「笹の葉さらさらダヨ~」
「ダヨさん、楽しそうでシュね、それなんでシュか?」
「七夕飾りダヨー、今日は七夕なんダヨー」
「そうでシュた、去年は楽しかったでシュね!ダヨさん、今年も短冊用意してまシュか?」
「そう来ると思ったダヨー、今年もみんなの分の短冊用意したから、みんな早く書くダヨー!」
「さすがダヨさんでシュ、くぅちゃんも早速書くでシュよ?」
そう言って、シュシュは願い事を書く短冊をくぅちゃんに渡しました。
「たなぼた?食べたいものをかくでちか?」
「ちがうでシュよ、年に1回だけ彦星さんと織姫さんの願いが叶うでシュ。だから、私たちも願い事を書くでシュよ?」
「わかったでち!えっと~くぅはこっこ達ともっと仲良くなりたいでち!」
「くぅちゃんは、もう少し接し方を考えたほうがいいダヨ~」
「わかったでち!もっとグイグイいくでち!」
「違うダヨ~もっと優しく接するダヨー」
「そうでちか、ダヨさんの言う通りにするでち!
わたし、こっこ達に短冊配ってくるでち!みんなあつまるでちよー」
「あねうえ、いかがいたした!?」
「しんらのねぇちゃんだょ」
「フォルテおねえちゃーん、なになに~?」
「なんだかんだで、くぅちゃん慕われてまシュね、最初はどうなる事かと思ったでシュよ」
「そうなんダヨー、本当によかったダヨー。あ、てぴも願い事書くダヨー」
「ダヨサン、ありがとデース!えっとダンスゲームの新作がほしいデース」
「てぴちゃんは、ブレないでシュね。あ、ハッピーさんとしーちゃんも書くでシュよ」
シュシュがそう言うと放牧地の奥にいた、
ハッピーさんとしーちゃんもこっちにやって来ました。
「どれどれ、ハッピーが、みんなと仲良くなれますようにシー」
「私は、しーちゃんがずっと長生きできますようにハピ」
「まぁ、ありがとね、ハッピー」
「しーちゃんと両想いだっぴーうれしいっぴー」
ハッピーさんはとても嬉しそうです、よかったですね。
さてさて、子どもたちの願いはなんでしょうか?
「やれやれダヨー、あとはこっこ達だけダヨー、よりから見せるダヨー」
「はい、かぁちゃんこれ~『世界平和だょ』」
「さすがよりどの、じゃわれは『天下泰平』」
「2人とも、なんか面白くナイデース、あたちはこれ『目指せアイドルデース!』」
「今年の子たちは、個性的でシーね、シークレット幼稚園が楽しみでシー」
かわいい願い事ですね、しーちゃんも目を細めて見ています。
「あとは、私達だけでシュね、ダヨさんは何を書いたでシュか?」
「私はこれダヨー『はるおが、早く一着を取れますようにダヨー』」
「やっぱりでシュね、私もこれでシュ『茂吉と雷太の脚が早くよくなりますように』」
「シュシュはそうダヨね、私も祈っておくダヨー」
「ありがとでシュ、ダヨさん」
そうして2人が思いを噛みしめているとしんらくんが、なにやらシュシュを呼んでいます。
「ははうえーあっちにおいしそうな草をみつけました、いっしょに
食べましょうー」
「しんら、待つでシューダヨさん、短冊の飾りつけお願いしていいでシュか?」
「任せるダヨー!シュシュ、行ってくるといいダヨー」
そして、ダヨさんが手際よくすべての短冊を飾り終えると
もう1つだけ用意していた短冊を取り出しました。
そこには……
『これからも、シュシュ達とずっとここにいられますようにダヨー』
(去年もこの願いを叶えてくれたから、そっと飾るダヨー。お星さま、どうかお願いしますダヨー)
こうして、願いのこもった短冊が揃い、ようやく夕方になって涼しくなった牧場にそよそよと揺れています。もうすぐ、お星さまも出てくる時間ですね。
皆さんは、どんなお願いをしましたか?
みんなの願い叶うといいですね、それでは最後に私もひとつだけ
『みんながずっと元気でその様子がずっと見ていられますように』
この日の一番星はとても綺麗に輝いていました。
つづく
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