(2)たからもの見つけたよ!
6月のある日、今日も放牧地は初夏のやさしい日差しに包まれて、人も馬もなんだか
みんなウキウキ気分な日。
そんな今日も牧場の様子を少し覗いてみましょう。
「ママーゆうしゃの剣をみつけたでぶー」
「いいな~ふぶき、ぼくにももたせてずー」
「ふぶき、それはただの木の枝でシュ、はやくペッしなさいでシュ」
「やだ~これ、たからものにするんだぶー」
「あら、もう頑固なとこは誰に似たでシュかね~」
「ふふ、それはシュシュに決まってるダヨー」
「ええ、ダヨさん私はそんなに頑固じゃないでシュよー」
「いいえ、シュシュの子たちは、毎年あなたの頑固さを
受け継いでいるとおもうしーよ、私いつもみてますわよ」
「もう、シーちゃんまで~てぴちゃんはどう思うでシュか?
って、また寝てまシュね、昼間から~」
「むくっ オキタデース、でも、なにか怖い夢をみてマシタ」
「あら、どんな夢でシュか?でっかいにんじんでも
降ってきましたでシュか?」
「そんなんじゃないデース。なにか大事な物を無くした夢デース」
「あら、それは困ったダヨね、どんな物ダヨか?」
「えっとそれが忘れたデース、アメリカの家族が持たせてくれた
とても大事なモノなんデース」
「持たせてくれたでシュか?お弁当でシュね!」
「違いマース、食べ物じゃないデース」
「わかったわ、パーティ用のドレスでシー?」
「お馬は基本裸がユニホームデース」
「てぴ、そんな言葉どこで覚えたダヨー、持たせてくれたのなら
普通、お財布とか、カバンになるダヨー」
「思い出したデース!黄色いバックデース、そこに
嫁入り道具も入ってました、宝物デース!」
「思い出して、よかったでシーね、わたくしも
ウェディングドレスを持たせてくれたかしら、昔過ぎて
どこへしまったのだか、忘れてしまったでシーけど」
「いいでシュね、花嫁衣裳、そしてルーサンでできたブーケに
桶のウェディングケーキ……(ほわんほわん)」
「ホント、シュシュは食べる事ばかりダヨ~そういえば、シュシュに
とって、宝物はなんダヨー?」
「う~ん、桶さんもシュてがたいでシュけど、やっぱりふぶきの
寝顔でシュね、いつみても可愛いでシュ」
「そうダヨね、うちのいずも、いつもヤンチャだけど
寝てるときはホント、天使みたいダヨー」
「いいですね、私には今年は友達いないデース
れじぇ、かえってくるデース!」
「てぴ子、たしかあなたにも来年はまた、子がくるでシーよ
元気な子、産まなきゃね」
「忘れてました、楽しみデース」
「あっ!そうでシュた、皆さんにお知らせがあるでシュ
今年も子を無事に授かったみたいでシュ、来年もママになるでシュ」
「それはよかったダヨー!うちも来年も産まれるダヨから、2人は
来年はお兄ちゃんになるんダヨー」
「わ~い、ふぶがお兄ちゃんでぶーか?」
「いずもお兄ちゃんになるでずー」
「それは、よかったでシー、来年のシークレット幼稚園は
とても賑やかになりそうでシーね」
「やったデース、来年はみんなママ友になるのデース!」
「ホントに、よかったダヨ、私にとっての宝物は
みんなの笑顔ダヨー」
「ダヨさん、いまなんていったでシュか?」
「な、なんでもないダヨー!今日はちょうどいい天気だから、
運動するダヨー」
「ダヨさん、おっかけないででシュ~、ちゃんと走りまシュから」
「わーい、ママはやいでずー」
「ママ、まってぶー」
「ワタシもダッシュするデース!」
「ふ~若いっていいわね、わたしは歩くわよ」
雲一つない、6月の牧場、こんななにげない日常も
宝物の一つなのかもしれないですね。
さて明日はどんな楽しい出来事がまっているのでしょうか?
つづく
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