概要
人はこれを『オガミ様の百日詣で』と呼んだ。
こうべ町に住む橘家の三兄弟はある日、この『百日詣で』の開始を余儀なくされる。きっかけは末っ子の朝陽(あさひ)が行方不明になったことだった。
家出か迷子か、はたまた誘拐か。家族総出で朝陽を探すもなかなか見つからない。兄の優日(ゆうひ)と姉のまひるは、意を決して夜の裏山へ足を踏み入れた。
やがて兄姉は裏山の奥の奥、小さな祠の前で眠る朝陽を見つける。
ほっと胸を撫で下ろしたのもつかの間。
──神様がいたのだと、目を覚ました朝陽は確かにそう言った。
もしも、オガミ様の噂が本当だったなら。
朝陽を見つけたい。そ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!百日間をキャラクターと共に追体験するジュブナイルホラー
まずはプロローグをご覧下さい。この、雰囲気たっぷり、不穏な、そしてどこか懐かしい世界観を! この雰囲気が気に入ったら間違いありません。
舞台のマップが近況ノートに用意されているので、是非そちらもご確認ください。
私はご近所徘徊ホラーゲーム『夜廻』的な雰囲気を感じて拝見したのですが、作者さまいわく夜廻の他に『夕闇通り探検隊』にもインスパイアされたとのこと。
擬音が多いやわらかな文体も、ジュブナイルや児童文学めいた雰囲気を強調して「子供の世界の怪異」という味わいがあります。
最初は毎回愛犬のお散歩をしてお参りをして、その行き帰りなどに怪異と出会うのかな……と想像していました。が、散…続きを読む - ★★★ Excellent!!!怪異譚の中で紡がれる家族ドラマ
ある日、末っ子の朝陽が行方不明になったが、兄・優日と姉・まひるは奇跡的に朝陽を見つけることができた。
しかし朝陽が見つかったのは、兄弟が『オガミ様』に祈り、それを叶えてくれた結果だと考え、三人は『オガミ様の百日詣で』を行うことにする。
百日後、家族を失わないために。
三兄弟は愛犬モモカの散歩がてら、毎日、『オガミ様』を詣でに行く。
日課になったその日常の中で、三兄弟はそれぞれ、様々な怪奇現象を目撃することになる。
……とこれが物語の大筋に辺りますが、幽霊や妖怪や人知の及ばない怪物によって命が狙われる……といったことはありません。
なんてことない日常の中で出会う不思議なオカルト体験、都市伝…続きを読む - ★★ Very Good!!100日後、貴方が見届ける未来とは?
『オガミ様』に100日間参拝すれば、どんな願いも叶うと言い伝えられている長久市こうべ町。町に住む高校生『優日』、妹である中学生『まひる』、末っ子の小学生『朝陽』の三兄弟はペットの犬『モモカ』を連れ、『オガミ様の百日詣で』を欠かさない。だが参拝を繰り返すうちに、兄弟の周囲や町で『異変』が起こり始め――。
『日常に潜むホラー』『町の歴史に関わる伝奇モノ』といった感じで、ジワジワと日常を蝕む不気味さがたまらない、良質な怪異モノ作品でした。幽霊がバーン!と飛び出てきたり、怪物に追いかけ回されたりする内容ではありませんが、シッカリと『怖さ』を感じることができて大満足です。
高校、中学、小学校と三兄弟…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日常×青春×少しのホラー!!
19日目まで読みました!!
物語はオガミ様の祠に100日間お参りを続けると願いが叶うという言い伝えの中で、主人公たち家族三兄弟妹を中心にした100日間を描くというものです。
家族も長男が高校生、妹は中学生、弟は小学生と分かれていて、読んでいるとこれくらいの時期にこういうのあったなぁと思い返される話ばかりです。
日常の温かい人間物語や甘酸っぱい青春の恋模様にさりげないオカルト要素、本格的に怖いものではなく学生時代に流行ったおまじないや都市伝説のようなもの、ちょっと不思議な話などが混ざり込んでくるような塩梅が絶妙ですね。
とてもおすすめの作品です! - ★★★ Excellent!!!百日目の家族の形が気になる
十四日目までの感想です。
学校の裏山に百日詣をすると何でも願いを叶えてくれる「オガミ様」という神様がいる。オガミ様の祠にお参りに行く三兄弟。百日後、何を叶えて貰うのか――。
1ページ目のゾクゾク感におっかなびっくりページを進めると、愛らしい家族についての作文。母子家庭だけど幸せそうな家族。末っ子の朝陽が何を『返して』ほしくて祠に行ったのか、相対的に深まる謎。奥深いです。
ノスタルジックな描写が印象的でした。
『煌々と燃える篝火のような色を映した空。一体、何が燃えているのだろう。』
とても綺麗な表現力に脱帽です。
このまま百日目を迎えるまでの仄暗さと散りばめられた謎にドキドキしました。…続きを読む