箱に閉じ込められた少女の静かな復讐。

レビューを書くにあたって2回読ませていただきました。

あらすじの『メダカは人間である』が色々な謎を提示していて、ドキドキしながら読み進めました。

小学校のメダカ観察授業。1匹ずつペットボトルに入れられたメダカは誰かを愛することはないし、水槽に入れられたメダカは不思議と繁殖しない。

身体に火花の跡が散る少女と父親と妙な距離感のある少女。彼女たちが生きる世界はあまりにも狭い。水槽の中のメダカと一緒だ。

だから、少女は小さな世界を壊す復讐を遂げた。

読了後に侘しさやもどかしさが残りましたが、それが絶妙に愛おしく感じる。メダカは人間でした。

良作を読ませていただき、ありがとうございます!

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