例え姿形が変わろうと、愛した主のためならば新たな生をも捧げてみせる

公爵令嬢付きの見習い騎士だった少女が、その死後、同時間軸の世界線の過去に生きていた少女(未来で剣聖となる)に転生するお話です。

公爵令嬢との仲睦まじい様子から一転、凄惨な形でその生を終え、何某かの力が働いて上記の形で転生をした少女が、今度こそ主である公爵令嬢を守るべく奔走する騎士道ストーリー。主人公のクレア――フレイヤは、溌溂とした優しい少女で、ちょっとおっちょこちょいな所もあれど、理解のある大人たちに囲まれてすくすく成長していくのがとても微笑ましかったです。
暖かい家族や厳しくも優しい先生、そして可愛らしい友人のロゼなど、主人公がのちの悲劇を回避するためにしっかり地力をつける場として申し分のない環境がとても良く、穏やかな気持ちで読み進める事が出来ました。

第二章の後半では、剣聖と呼ばれる所以の才覚があれど、知っていたはずの「フレイヤ」とは違う道を歩み始めた主人公のフレイヤの行く末が気になる展開になっています。
現時点では第一部が完結となっておりますが、ここから先の未来を考えるにまさしく大長編の一節を読み終えたのだなぁとこれからの展開が実に楽しみです。

しっかりとした歩みで少女が前世からの信念を貫く騎士道ストーリー、是非ご一読頂きたいです!

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