いつか二人で月を――
- ★★★ Excellent!!!
かつて栄華を極めた燿国。しかし此処数年、皇子が亡くなる事件が続いていた。
これは、隠国の呪いである――その呪いを解くために、ある日突然第八皇子天籟の夜伽の相手に選ばれたのが、その隠国の末裔で、主人公でもある月鈴だった。
この夜伽が月鈴と天籟の出会いなわけだが――ここから、二人は運命とも言える道を辿る。
この物語で重要なのは、月鈴の能力である。
彼女は、動物の精神に入り込む異能を持って生まれた。それもまた、隠国の末裔が故だという。
その力を持ってして、時に天籟を助け、時に意思疎通を図りと、能力の使いどきは必見である。
また、月鈴は鷹使いの一面もある。彼女が鷹の飛龍と共に行動する様は、毅然として凛として、気風のあるヒロイン像を見せてくれる。
物語は、国を巻き込む騒動まで発展し、二人は巻き込まれいくわけだが、その後にある二人の姿――どうか見届けていただきたい。
オススメです。