転生したらシンデレラの実母（死ぬ予定）だったので、運命に抗おうと思います

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（117文字）

シンデレラと言えば。お馴染みのストーリーは誰もが知るところでしょう。
王子と巡り合い、ハッピーエンド。
しかし、そこに辿り着くまでには、シンデレラに多くの困難が降り掛かります。

母を失い、父が再婚の後に死亡。女主人となった継母と義姉によって虐げられる日々。
細部は違えど、シンデレラのおおよそのストーリーは不幸から始まります。

けれども、もし。
シンデレラの生母が生きていたら？
そんなifストーリー。
母と父が生きていたらシンデレラの結末は？

きっと素敵なハッピーエンドに辿り着ける筈。
オススメです。

誰もが知る童話の、前提条件をひっくり返した作品。

驚愕だったのは、思いやりにあふれたキャラクターだけでも葛藤が生まれるということ。
それはむしろ悪役が存在する場合よりも悩ましく主人公を襲う。

本作ではどのように乗り越えたか？
それは是非、読んで確かめてほしい。

気軽に読める文字数ながら、読後に満足感のある作品。

シンデレラ実母（前世が日本人）が、シンデレラ娘の幸せのために奮闘するお話！

しっかり童話の中で生きている実母を感じられました。童話のように簡潔で綺麗な文章で読みやすかったです！

小鳥が2羽なのはどうしてかな？と注目していたところ、スムーズに回収されてニヤリでした。

実母存在バージョンのシンデレラの結末。注目です！

自分はシンデレラの実母になったのだと思い出したアリサ。
――つまり、自分はもうすぐ死んで、夫は後妻を迎えるのだ。

しかし夫ダニエルは否定する。

「僕は、君以外の女性を愛することはない」
「家のために後妻を娶ることになったとしても、僕がその女性を愛することはないだろう」

夫の決意と、これから迎える娘の境遇を考え、アリサは全力で運命に抗うことを決意する。
しかし、それは医学では難しいことだった。ならば、と彼女たちは魔女がいる『妖精の山』へ。
けれどアリサは迷ってもいた……

はたして、アリサとエラの運命は変わるのだろうか？

誰もがよく知っているおとぎ話「シンデレラ」。
シンデレラが王子様と出会って結ばれる、そんなサクセスストーリーに誰もが子供の頃に憧れたに違いありません。

が、しかし。
もしこのお話にシンデレラが継母たちに虐められず、幸せなまま王子様との未来を掴む、そんなルートがあるとしたら…！？


このお話は主人公アリサがシンデレラの実母に転生するところから始まります。

自分と夫の死があるからこそ、娘が王子様と結婚できる。だけどそれまでに辿ることになる苦難…その事実を知っているからこそ、自分がどうすべきか深く悩みます。

そんな中、とある人物との出会いが、彼女の運命の転機となることに…！？


運命を切…続きを読む

皆さんご存知のおとぎ話、シンデレラ。
その本編に登場するまでに亡くなっていたはずの実母をピックアップ！

実母アリサが運命を変えてしまうと、シンデレラストーリーの前提が覆ってしまうジレンマが💦
継母は？　舞踏会は？　魔女は？　ガラスの靴は？　王子様は？
そもそも、灰を被る謂れがないと、「シンデレラ」にはならず、「エラ」のままでは？

でも大丈夫！
優しいお話が得意な矢口さんなら、ハッピーエンドは約束されています！！

悪役がいない綺麗なお話でした✨

シンデレラの実母に焦点を当てた物語です。
そう、原作で語られるのは、継母。
しかも、実父もいないという状況で……。

これは盲点でした。
シンデレラの作者作者シャルル・ペローが
（諸説ではそれ以前にも寓話として各地に点在していたようですが）
物語の行間に閉じ込めた、実父・実母の物語として、矢口衣扉先生が描く。

いえ、これは最早イド・シャルル・ヤグチ先生が描いた、至高のシン・シンデレラ・ストーリーです
。
みんな大好き、転世エッセンスもつめこんで。
すでにある物語を改編して良いのかと悩むヒロインを支えるのは、優しい家族の温かい愛情。

どう物語が変わっても、真っ直ぐに努力できる子は、幸せを掴…続きを読む

シンデレラのストーリー、覚えてますか？
というわけで、まずは前提条件を簡単に確認。
主人公のシンデレラは父と継母、そして義理の姉たちと暮らしています。そう、義理のお母さん。つまり、シンデレラの実母は童話には登場せず、亡くなっているわけです。

本作は、そんなシンデレラの実母が主人公。自分が死ぬ運命にあり、それがキッカケで娘が不幸になると気づいた実母。彼女は、生きるために奮闘します。
実母の運命、そしてシンデレラの運命は、変えることができるのか？
実母の奮闘が物語をどう変えていくのかが気になって、最後まで一気読みでした☆