■あらすじ
キノとグレンが通う寄宿学校の裏には【立ち入り禁止の森】が存在する。
その森では、【魔女祭り】なる祭りが行われるのだと生徒達の間で密かに語り伝えられていた。
その祭りを見ると、未来の幸運が約束されるのだという。

興味津々な彼らは、とある場所から祭りに参加するためのノートを発見する。
ノートの記述を頼りに、彼らは友人達４人で夜、森の中へと足を踏み入れるのだったが……？

■おすすめポイント
（１）少年達の冒険
十代の少年ならではの好奇心や冒険心。
寄宿学校の背後に広がる森への夜の冒険は危険な魅力に満ちています。
この描写だけでも、浪漫を感じずにはいられません。

（２）宝石箱のように美しい描写
ノートの記述を頼りに、【魔女の祭り】へと紛れ込んだ彼らの前に広がったもの。
その描写は、綺羅星のように美しく、ノスタルジーと憧憬に満ちて、物語世界に引きこまれます。

（３）謎めいたジョセフ先生と黒猫
プロローグとエピローグに登場する、謎めいた雰囲気のジョセフ先生と黒猫。
“夢を保管する”という彼らの存在が、物語の神秘的な雰囲気を盛り上げてくれます。

■こんな方に
☑少年期の懐旧（ノスタルジー）に浸りたい方
☑綺羅星のように、夢と浪漫に溢れる物語を読みたい方

【魔女祭り】。
寄宿学校で代々少年達の間で密かに言い伝えられている、謎の祭り。その祭りを見た者には、この先の未来の幸運が約束されるという。
その祭りが行われる場所は、学校裏にある、立ち入り禁止の森。
　
その真相を探るべく動いたのは、厳しい紳士教育を受けても、死なない好奇心を持つ4人の子ども。
未知なるものも恐れず、紳士的に。
子どもたちは、これからどんな夢を見るのか。

神秘的でワクワクする世界観、次は何が起こるのか、読めば更にワクワクする物語です！
細やかで神秘的な描写、まさに大人の為の童話です！
是非読んでみることをお勧めします！

これは、上質な童話だろう。
おとなも子供も心躍る、子供ならば共にわくわくして、おとなならば「いつか」を夢想する。そういうおとぎ話にも似た、懐かしさすら感じるきらめく物語だった。

読みながら、本当にわくわくするのである。
個性的な四人の子供たちが、そっと夜に抜け出す姿。月夜の森。
それはもう目の前にふわりと広がる冒険の景色なのだ。

魔女祭りって、なんだろう。
これは夢？ それとも現？
そんなことを思いながら、最後にタイトルを振り返る。
そんな楽しい時間をあなたも過ごしてみませんか。

ぜひご一読ください。

キノとグレンが通う寄宿学校では、代々少年達の間で密かに言い伝えられている、謎の祭り――【魔女祭り】

もうそれだけで、心踊ると思いませんか。
子供だからこそ、秘密や言い伝えを調べてみたくもなるというものでしょう。
何より、こっそりというのがまた心惹かれます。

キノとグレン、ヒューイとライアンは、四人で寄宿舎を抜け出す姿と言ったら！
タグに大人の童話とあるように、四人の無邪気な姿を垣間見る。懐かしい、子供の頃に感じた憧憬を思い起こさせてくれる筈。オススメです。