番外篇
おかあさん:ゆめのなかのはんにゃ
ぼくがみたいちばんこわいゆめはおかあさんのゆめだ。おうちにかえってドアをあけたらおかあさんがうしろむいてなにかやってた。ぼくがただいまっていったら、ぼくをみたおかあさんのかおがはんにゃになってた。あかいカーテンもテーブルもサイドボードもなくて、まっくろのなかにほうちょうをもってるはんにゃがうかんでた。ぼくははんにゃのおめんがのってるほんを、いもうとにはんにゃーってみせて、やーってやがらせることがある。おかあさんはそのはんにゃだった。そしてぼくに、みつかっちゃったっていった。ぼくはすぐにげてパソコンがおいてあるおとうさんのへやにはいってドアをしめた。はんにゃがおいかけてくるんじゃないかとおもって。そしたらへやにトンネルができてて、くらくてなにもみえないからこわかったけど、はんにゃのほうがこわいから、ぼくはトンネルにはいっていっしょうけんめいはしった。そして、ぼくはそとのちゅうしゃじょうにたってた。にげられたんだとおもった。そしてめがさめた。ゆめだったんだってわかった。
ぼくはこわくてふとんからでてあかるいところにいきたかった。だからおきておとうさんとおかあさんのところにいこうとしたけど、おとうさんとおかあさんがふたりだけでかんぱいしてたから、ぼくはいくのをやめた。どうしてかわからないけど、そのときぼくは、おとうさんとおかあさんがけんかして、おじいちゃんとおばあちゃんのおうちでおしょうがつをすごしてから、おじいちゃんのくるまでかえってきたひのことをおもいだした。
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令和四年の端午の節句、こどもの日に擱筆す。
おんなのことぼく 工藤行人 @k-yukito
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