第11話 冬休み
冬休み
特にやることもない俺はベットで横になりながら俊とLINEしていた
「花音へのプレゼント何がいいと思うー?」
なんで俺に聞いてくるんだこのリア充
そんな質問に対し俺は適当に返信した
「知るか、早川に直接聞けば?」
「まあ、それもありだな!」
「じゃあなんで俺に聞いてきたんだよ!」
「なんとなく?」
そんなどうでもいいことを話しながらも俺は冬休みを満喫していた
そんな時、俺も何か真央にプレゼントした方がいいのではないかとふと思った
でも別に俺と真央は恋人でもないしなと思いながらも、友達同士でもそういうのはあるし、仮に真央がプレゼントを渡してきたとしたら……
ピロン
スマホの通知音が鳴る。また俊からかと思いLINEのアプリを開くが俊からのメッセージは来ておらず、代わりに真央から送られてきていた
何かと思ってみてみると
「今暇?」
俺はとりあえず「うん」と送った
するとすぐに既読が付いたかと思うといきなり真央から電話がかかってきた。しかもビデオ電話で、俺は急いで横になっていた体を起こした
「もしもーし」
「あ、奏太君だー!やっほー」
画面の向こうでは部屋着姿の真央がこっちに手を振っている
俺も手を振り返しながら
「やほー。いきなりどうしたの?ビデオ電話なんて」
「クリスマスのことで話したくて!まだどこに行くとか決めてなかったし!それなら通話だけでも良かったんだけどせっかくなら奏太君の顔見ながら話したかったから」
「あ、確かに!全然考えてなかった」
「ねっ!だから一緒に考えよ?」
「うん」
と言ってみたものの画面には真央の部屋が写っていて、ついこの前泊まった時のことを思い出してしまって頭が回らない
「奏太君は行きたいとこある?」
「うーん」
「あんま思いつかない?」
「うん」
本当は頭が回っていないだけだけどそんなこと真央には言えない
俺は画面から少し目をそらした
「真央はどこか行きたいとこある?」
「イルミネーション!」
真央side
昨日の夜、小花と通話中のこと
「ねー真央ちゃんってかなっちとクリスマスどこ行くの?」
「まだ決めてない!」
奏太君とは一緒にいられるだけで幸せだし正直どこ行くかなんてどうでもよかった
「小花ちゃんは中村君とどこか行くの?」
「私は映画館で映画見た後おうちデートかな!」
「中村君のお家で?」
「うん!」
「素敵」
確かに奏太君と一緒ににいられるだけでも良かった。でも小花の話を聞いて素直に素敵だと思った。今まで好きになった人がいなかったから考えたことなかったけど。好きな人と素敵な場所で一緒の時間を過ごせる。うん。想像しただけで絶対楽しい!
「奏太君は行きたいとことかあるのかな……」
「うーん。かなっちはそういうのなさそう」
「私も思っちゃった」
「じゃあ真央ちゃんが行きたいところにしちゃえば?」
映画館、カフェ、遊園地……色々考えてるうちにふと昔のことを思い出した
それは私が8歳の頃、クリスマスに家族で見に行ったイルミネーション。今でも覚えてるくらいとってもきれいだった。あの景色を奏太君と見れたら……
「イルミネーション!」
「クリスマスデートの定番だね!いいと思う!」
「ふふっじゃあ明日奏太君にも連絡しなきゃ」
「そういえばさ真央ちゃんってクリスマスかなっちに告白するの?」
「えっ!?」
「だってシチュ完璧だし」
いきなりの質問にびっくりした。でも私も告白については考えてないわけじゃないから――
「えっと、時と場合に応じて?かな」
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