第8話 お出かけ(真央side)
今日は小花ちゃんとお出かけの日
待ち合わせは近くの駅。駅に着くとベンチに座る小花ちゃんを見つけた
「小花ちゃんおはよ~」
「あ!真央ちゃん!おはよっ」
集中してスマホを見ていたのか話しかけるまでこちらに気付かなかったみたいだ
「それじゃあもう電車来るからいこっか!」
電車に乗って30分。駅から15分ほど歩いて目的の場所に着いた
「やっと着いたねー!どこから見てく?」
私たちが来たのはショッピングモール
昨日どうしたら奏太と仲直りできるか考えてる時、小花が提案したのは奏太にクリスマスプレゼントをあげるというものだった。そして今日は小花とのお買い物と奏太へのプレゼント選びをしにやってきた
「それじゃあ小花ちゃんが言ってたアクセサリーのお店からいきたいな!」
「おっけー!じゃあ手つないでもいい?」
「いいけど、どうして?」
「え?横に美少女がいて手つながない理由がなくない?」
「そういうものなの……?」
「そういうもんだよ!いこっ!」
「うん!」
そしていくつかお店を見終わったころにはお昼を過ぎていて、おなかがすいた私たちはフードコートへ向かった
買ってきたお昼ご飯をテーブルに置いて向かい合うようにして座る
「なんか女子二人だけどデートみたいだよね」
「私は最初からデートのつもりだったよ?なんならずっと真央ちゃんとお出かけしたかったし」
「私も小花ちゃんとお出かけできてうれしいよ?」
「じゃあ今度また誘ってもいい!?」
「全然いいよ!てか私から誘う!」
「うそ!?めっちゃうれしい!」
そんな風に話していると
「もしかして真央?」
「お姉ちゃん?」
名前を呼ばれて振り向くとお姉ちゃんがいた
「こんなところで真央と会うなんてめずらしいね!その子はお友達?」
「そう」
「あ、真央ちゃんの友達の佐藤小花といいます!あの、とってもきれいですね!!」
「ふふふ。ありがとう。私は真央の姉の
「いえいえそんな!こちらが真央ちゃんに仲良くしてもらってるだけですから」
すると奥から二人の女の人が小走りで近づいてきた
「麗奈~急にいなくなるからびっくりしたよ」
「そうそういつも急にいなくなっちゃうんだから」
「ごめんごめん。妹を見つけちゃって」
二人の目線がこちらを向いた
「まって、天使?てか隣の子もちょーかわいいんですけど!」
「金髪綺麗すぎない!?色白だしやばいかわいすぎ!」
「まあ私の妹だからね~」
「というか妹いること私たちに言ってなかったよね?」
「だってわざわざ言うほどの事でもないじゃない」
「いやいやこんな可愛い妹ちゃんいたなら紹介してよ!」
「そうだそうだ!麗奈のいじわる!」
「えっとごめん真央。この人たちうるさいから自己紹介だけできる?」
「妹の愛沢真央です。お姉ちゃんがお世話になってます」
「真央ちゃんね!私は
「私は
するとお姉ちゃんはこれ以上続くと長くなると思ったのか
「それじゃあ真央、お友達と遊んでるとこお邪魔しちゃってごめんね。じゃあ私たちは行くから」
「えー妹ちゃんともっとお話ししたい~」
「だーめ。今日何しに来たんだっけ?」
「……わかったよぉ」
「あ。それと小花ちゃん!よかったら今度家に遊びに来きてね。お母さんも真央の友達来たら喜ぶと思うから!」
「ぜひぜひ!絶対行きます!」
「じゃあね~」
そうしてお姉ちゃんたちと別れた後お昼を食べ、今日の本命奏太君へのプレゼント選びを始めた
「悩む~」
「真央ちゃんプレゼントとか買うの初めて?」
「男子のプレゼント買うのは初めてかな」
「真央ちゃんってかなっち以外に好きになった男子とかいたことないの?」
「いない……」
「まさかの初恋!?可愛いから恋愛経験してると思ってた……」
「だからこれからも小花ちゃんに相談すること結構あるかもだけどいい……?」
「もちろん!真央ちゃんの恋めっちゃ応援する!」
「ありがとっ!」
それから数分後
「これにしよっかな」
「それ結構高いけど大丈夫?」
「うん!悩んだけどこれが一番いいかなって」
「なら私もそれでいいと思う!」
その後、ショッピングを終えた私たちは駅までの帰り道にあった公園のベンチに腰掛けた
「小花ちゃん今日はありがとね」
「私から言い出したことだし!けど、どういたしまして」
小花ちゃんがいいお店を教えてくれたおかげで奏太君へのプレゼントを買うことができたので本当に感謝している
「そういえばプレゼントは買えたけど、まだ奏太君の事クリスマスデート誘えてないんだよね……」
「そうなんだ。けどかなっちならくるよ絶対。それにこんな美少女にクリスマスデート誘われたら行かない男なんて絶対いないから!」
(こんなに応援してくれて、やさしいし小花ちゃんと友達になって本当によかった)
「ふふ、ありがと小花ちゃん帰りは手つないで帰ろっか?」
「まさかの真央ちゃんからのお誘い!?喜んで!!」
そうして私たちはオレンジ色の空の下、駅に向かって歩き始めたのだった
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