概要
死んでください、あなたのために。
迷宮を漁る探索者の集う町。訪れた『春海』は、初対面の『破浪』に命を絶てと告げる。殺しはしない、自ら死ねと。
◆◆◆
誰が、どうやって拵えたか。魔物の棲む地下迷宮を稼ぎ場所とする町。
迷宮へ潜る探索者が集い、彼らを目当ての宿や道具屋が儲かる。
そんな町・杭港(ハンガン)に、『春海』はやって来た。皇都から、遥々と。
目的は屍運びを生業とする『破浪』の死。『春海』が手を下すことは出来ない。理由も言えない。
死と隣り合わせの迷宮で、『春海』は命の軽さを目の当たりにする。
◯主要人物
春海(チュンハイ)
皇都の僧見習いの少女。賢いが、抜けている面も多々。破浪に指摘されると悔しいが、事実なので言い返せない。
破浪(ポーラン)
迷宮から死体を持ち帰るのが生業の若者。共に動く父を敬い、超え
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誰が、どうやって拵えたか。魔物の棲む地下迷宮を稼ぎ場所とする町。
迷宮へ潜る探索者が集い、彼らを目当ての宿や道具屋が儲かる。
そんな町・杭港(ハンガン)に、『春海』はやって来た。皇都から、遥々と。
目的は屍運びを生業とする『破浪』の死。『春海』が手を下すことは出来ない。理由も言えない。
死と隣り合わせの迷宮で、『春海』は命の軽さを目の当たりにする。
◯主要人物
春海(チュンハイ)
皇都の僧見習いの少女。賢いが、抜けている面も多々。破浪に指摘されると悔しいが、事実なので言い返せない。
破浪(ポーラン)
迷宮から死体を持ち帰るのが生業の若者。共に動く父を敬い、超え
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!その不可思議な迷宮には、生きる者の数だけ道がある
一人の人間の価値観が大きく変わる瞬間を見ました。
神から授けられた命に従って、初対面の相手に「世界の安寧のために死んでください」と言ってしまうような少女の。
物語は、僧見習いの少女・春海と、迷宮での屍運びを生業とする偉浪と破浪の父子の三人をメインに展開します。
まず春海の受けた使命のあまりの不可解さに、興味を引きました。
入るたびに様相を変える迷宮は妖しくも魅力的で、その奥には何があるのかと読み進めました。
最初は噛み合わなかった春海と破浪が徐々に心を通わせていく様が、とても丁寧に描かれています。
単なる恋愛感情以上の、人生そのものを揺るがす心理の変化に、ものすごく説得力を感じました。
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