イヌとサルと尾長鳥

行き倒れた母と共にいて、領主の家に引き取られた少年エーラン。
泣き虫だった彼を気にかけてくれた、一人息子の若さまアナン。
年の離れた妹が生まれて溺愛し始め、自分をかまってくれることが少なくなったアナンに寂しい思いを抱くエーランだが、あるとき彼が内緒にしていることに気付く。
不思議なお話を作りだしては語ってくれたアナンは、どうやらお話以外にも知っていることがあるらしい。
折りしも北方の大国が攻めてくるとの情報が入り、のどかだった領国の暮らしはきな臭いものとなる。
敵の頭をかち割るための武器ではなく、切り付けるカタナを使おうとするアナンと共に、エーランも新しい戦い方を身につけようと稽古に励む。
そして、戦いへ。