天狗と人の夫婦が織りなす美しく温かな物語。読まないのは勿体ない!

舞台は人と天狗が共に暮らす世界。人付き合いが苦手な天狗義真は山道で記憶喪失の女性きぬを見付け、夫婦になったというところから物語が始まります。二人がであった経緯や、里で出会う人々とそこで起こる(珍)事件が美しい言葉で語られていきます。

大正ロマンを感じる時代背景と、個性的で愛さずにいられない登場人物、朝ドラを彷彿とさせるほんわかとした世界と美味しそうな甘味達。読んでいると、ふるさとに帰って懐かしい人々と会話しているような温かな気持ちになりました。

ずっと記憶に残り続けるだろう、素敵な物語。読まないのは勿体ないですよ!

その他のおすすめレビュー

堀井菖蒲さんの他のおすすめレビュー378