第6話 サンタは遅れてやってくる
『素人作家の俺が異世界に召喚されたら、賢者としてチヤホヤされました!』
というタイトルで連載開始したのは、クリスマスシーズンも終わり、年末休暇が始まった頃だった。
私にとって、これほど「最近のWEB小説の主流だろう」と思える作品を書くのは初めてだ。今までの作品よりは良い反応が得られるかもしれない、と期待して、ドキドキしながらの投稿だったが……。
「おおっ!」
読者からの反応は、期待以上だった。
感想も評価ポイントも、今までの投稿作品とは桁違い。いちいち感想に返信するだけでも大変であり、執筆に
今にして思えば。
主人公を『素人作家』に設定した時点で、読者の共感を得やすくなったのだろう。小説投稿サイトの読者の多くは、私と同じで、自分も小説を書いている素人作家たちなのだ。
とはいえ、素人作家ばかりでなく、自分では書かない人たち――いわゆる読み専の方々――にも楽しんでもらえる作品になったようだ。
おそらく読み専で、小説投稿サイトには登録すらしていない者たち。彼らは小説投稿サイト経由では感想を送れないので、SNSの
しかも。
SNSの
次のような
『突然のご連絡失礼します。
〇〇出版の田中と申します。
小説投稿サイトで「素人作家の俺が異世界に召喚されたら、賢者としてチヤホヤされました!」を拝読させていただきました。編集部一同、大変気に入りまして、ぜひ弊社から出版したいと……』
クリスマス・イブに見た夢が、私の作家デビューに繋がったのだから……。
クリスマスには間に合わなかったけれど、どうやら本当に、サンタさんが私の願いをかなえてくれたようだ。
(「正月に見る夢は初夢だけどクリスマスに見る夢は何と呼ぶのだろう?」完)
正月に見る夢は初夢だけどクリスマスに見る夢は何と呼ぶのだろう? 烏川 ハル @haru_karasugawa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
カクヨムを使い始めて思うこと ――六年目の手習い――/烏川 ハル
★209 エッセイ・ノンフィクション 連載中 298話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます