スピリチュアルなパワーが漂う民俗学的ホラーミステリー小説—。

学校で非常勤司書として勤務する江洲楓が不意に訪れた図書室の元常連久繰里あまねからカラス玉を手渡されたのをきっかけに、幼馴染の竹園灰と一緒に雨乞麗嬢や枇杷観音、河童伝説、サラカツギなど、日本の歴史的背景の中で旧家に古くから伝わる民間伝承や風習の謎に迫っていきます。細やかで流麗な文章がどこか優しく懐かしい余韻で心の奥深くに働きかける秀作です。

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