オポヌツルメリュフ　【日本語版】

本作は日本語版と銘打たれています。原語が何であるのかは、明かされていません。

最後まで読み終えたとき、実態を理解するには、視点をずらす、あるいは回す必要があります。

出来るでしょうか。多くの人は出来るものと評者は信じます。

日頃得られない視点で世界を見ることも小説の醍醐味の一つと再確認させてくれます。

この物語について話すとき、短編の部分にはフォーカスできません。なぜなら本作は謎解き要素を含む作品に仕上がっているからです。これを崩すというのは読者様にとって害悪でしかなく、作者の野良ガエルさんにユンボで一発轢かれるかもしれません。
しかしながら、ぼくは本作、いえ野良作品についてあらためてみなさまにお伝えしたいことがあります。それは文章のテンポの良さです。これは他の追随を許しません。じつのところぼくは大の野良ファンなのですが、このテンポの良さについてはやはり伝えておきたいと思うわけです。

テンポといっても、５７５みたいな、ああいう言葉のテンポではありません。いえそのテンポも担保されているでし…続きを読む

ああ、内容について、書きたい、書きたい、書きたい。
大事なことなので3度いいます。

……内容に関しては、もー沢山言いたいことがあるのですが、一言でも書いたらネタバレになりそうなので、止まらなくなりそうなので、ここでは控えさせていただきます。


先ずは、お風呂に入って体を清めてください。
その際に、鏡で自分の体をしっかりと眺める事です。

そして、この世界で生きていられることを感謝し、毎朝のご飯にも感謝しましょう。

両手を合わせて頂きます……をしてから、読んでください。
あなたの心の中に、あたらしい発見があるはずです。

タイトルを読みましたか？
タイトルにも伏線が張られていますよ。じっくり見てくださいね。

そして、本文も。あらゆるところに、伏線が張られています。
最初は意味がわからないと思います。

「いったいなんの解剖をしているのだろう？」

そのクエスチョンが物語の核です。
最後、その核にメスが入ったとき、私たちが「これほど常識にそそのかされている」ことを知ります。

あっ！　と驚く二千文字。ご賞味あれ。