私は断言する。この結末を予想できる人は絶対に居ない。

『生霊探し』
読了後、この言葉の本当の意味を理解して鳥肌が立ちました。

生霊。
それは本来恨み人や想い人に向けて形となった思念が放たれるもの。
そういう認識でいましたが、一概にはそう言い切れないものなのかも知れません。
そういった既存の概念はこの作品を読み進めていくなかで取り除かれていきます。

主人公である立花藍は他人の悪意を生霊という形で視ることができる以外は、特に普通の高校生と変わりありません。
友達が居て、親子仲も良く、部活動に励み、時折恋もする普通の女子高生です。
そんな普通の高校生である藍が隣に越してきた三上という少年と出会ったことで運命の歯車が動き出します。
これが読み始めた当初の感想です。
しかし読了した今となっては上記の感想は非常に甘かったと痛感しています。

読了したあとに作品のタイトルをもう一度見ながらじっくり考えてみてください。
これほど怖いタイトルはそうそう無いことに気付くはずです。

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