恐怖と驚きの詰まった本格ホラー

他人に憑いている生霊が見える主人公。
この生霊は一般的なものと違って生霊と憑かれている人が同一人物(?)なのですが、じゃあ一体これは何なのか。
確かなのは、主人公が今までに出会った生霊に憑かれている人はみんな死んでしまったということ。
だから主人公は新たに生霊に憑かれた同級生を見つけた時、彼のことを気にかけるようになるのですが――

本作、やばい人がたくさん出てきます。そしてその誰もに絶妙なリアリティがあって、読みながら「生きてる人間って怖い……」とぞわぞわしながら楽しむことができます。
文章も読みやすいですし、ただただ読み手を怖がらせるだけという話でもありません。
10万字でコンパクトに、けれど恐怖と驚きが詰まった一作となっておりますので、ぜひ読んでみてください。

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