未知の惑星と、不確定性の闇を切り拓け!

『人類の居住可能な惑星に降り立ち、敵性生物を駆逐して環境を整え、移民船団の本隊を迎え入れる』

それが先遣隊、本作の主人公であるキョウの任務です。
とは言え、個人的な記憶を失っているキョウにとって、与えられた情報の真偽を確認する手段はありません。
ちょっとコミュニケーションに難のある汎用人工知能ホムンクルスのメロンちゃん(自称/公称)から手取り足取り、放置されたり後出しされたりしながら、任務遂行にはげみます。
頼れる兄貴キャラだけにストイックでスパルタンなアリオ、キョウに輪をかけてインナースペースに迷う残念女子のエフテを始め、六人いるという仲間も徐々にそろいつつ、謎と疑惑も静かに降り積もる雰囲気が秀逸です。

人は、なにをもって自己を、自己たらしめるのか?
すべての情報が不確定性にかすむ時、現実は、なにをもって現実たり得るのか?

……なんて難しく考えなくても、モノローグのエア突っ込みだけが冴え渡るキョウと、イチャイチャ時々ギスギスな仲間たちが、とても魅力的です。
SF+ファンタジー+食レポ崩壊(?)フロンティアオデッセイ、乞う御期待です!

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