概要
Amazon(kindle読み放題対象)▶︎ https://amzn.asia/d/84dFZaT
Story出版▶︎ https://story20240101.stores.jp/items/66b57429953729002fc4baaf
夏休みを利用して福岡の実家へ帰省した大学生・香月壱弥(かつきいちや)は、町を守る土地神を祀った産土神社で、自らを「神」だと言い張る変わった子どもと出会う。
最初はただの遊びだと思っていた壱弥だったが、どうやらその子どもは自分にしか見えていないようで……
大学生と「神様見習い」の、ほっこりほのぼの絆ストーリーです!
※作中に登場する地名等は一部架空のものです
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!見て見ぬふりをしていた自分と向き合うお話
八女市多智花町で茶農家を営む家に生まれた、香月壱弥はイケメンの好青年ですが、色々なものを腹に抱えています。
恋愛オンチで彼女と長く続かず、恋愛感情が良く分からない。
家業を継ぐために実家を出て、故郷を思うが故に故郷を離れることを決めた心境。
全国高等学校ラグビーフットボール大会(通称「花園」)で準決勝進出を果たしながらも、家業を継ぐために引退を決意した意思。
親しい友人から寄せられる想い。
そのような様々な想いを秘めて生きている壱弥は、町を守る産土神社で、自らを『神』だと名乗る子供に出会います。
毎年神社で行われる神幸祭で『名』をもらって初めて真の神となるその子は、まだ名前がありません。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!緩やかに紡がれる、物語と縁
のんびり。まったり。ほっこり。じんわり。そっと、前向き。
これらの言葉にピンと来た方へおすすめしたいのが、本レビューでご紹介する、えむら若奈さんの『ナナシの神様』です。
──
私自身、元々ほっこりして優しい物語・神様が関係するお話が好きということがあり、この物語に触れました。どストライクでした。私と同じ趣味の方がいらっしゃったら、絶対に刺さると思います。
普通の人間である主人公・壱弥(いちや)さんと、名前は「まだ無い」という神様・ナナシ。彼らのやり取りがとても楽しく、また彼らを取り巻く人々の人間模様にも、とても心動かされます。描かれる人々と地域の色がとても丁寧で、暖かく読みやす…続きを読む - ★★★ Excellent!!!一人一人の登場人物の息吹を感じます。
不思議な神様・ナナシと主人公との軽妙なやり取りが、見ていて楽しいです。
心理描写がとても繊細に描かれていて、ストーリーとしてはあまり進んでいなくても、関心がそれぞれの登場人物の内心にどんどんと引き込まれて行きます。登場キャラが、ちゃんと皆さん、生きて息吹きを感じます。
同じ内容の台詞でも、ただ展開上で言わされているのか、思いや背景があって言っているのか、そういうのって雰囲気で伝わってきますよね。
僕なんかだと、多分、飽きられたり、つまらないと思われるのを怖れて、とっくにイベントを起こしたり、内心の闇をチラ見せしたり、意味ありげな伏線を入れて関心を引こうとしています。
誠実に、ちゃんと…続きを読む